大人も子どもも楽しめる!警察官のお仕事を体験できる京都府警察広報センター

某月某日、京都を舞台にした刑事ドラマなどでお馴染みの、府民の安心・安全を守る「京都府警察」のお仕事を見学・体験できる施設があると聞き、KYOTO SIDE編集部はその実態を調査するべく現地に潜入しました!

京都市内中心部にあり、京都御所の西側に位置する「京都府警察本部 110番指令センター」、そこで私たちが目にしたモノとは……!?

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いざ!京都府警察広報センターへ

こちらは「京都府警察本部 110番指令センター」前です。施設内にある「広報センター」では、警察の仕組みを楽しく学べる見学・体験コースが用意されています。全国の警察本部に「広報センター」という名称で展示施設はいくつかあるそうですが、体験できる施設は6カ所しかなく大変珍しいそうです。

私たちは、潜入を目前に「行くゾー!!」と意気込みを見せてみたものの……警察本部に入ると思うとワクワクと緊張が湧き上がり、既にドキドキが止まりません。

見学コースには「通常コース(60分)」と「小学生向けコース(90分)」の2種類があり、小学生向けコースには、映像視聴後に小学校中学年レベルのクイズがついています。

※現在、新型コロナウイルス感染防止のため完全予約制(2022年6月)

まずは建物内に入り、ロビー右手にあるカウンターで受付を済ませます。その後、入り口の正面にあるエレベーターで6階の見学者ホールへ向かいました。

調査レポート01:見学者ホールで「警察活動映像」を視聴

見学者ホール内にはずらりと椅子が並んでおり、着席すると案内のお姉さんがコースの流れを説明してくれました。その後、警察活動を分かりやすく紹介した映像を観させてもらうのですが、この映像が本当に分かりやすい!!

主な内容は、『実際に犯罪がおきた場合に京都府警察がどのように解決していくのか』、『交番の役割』、『交通事故を防ぐための活動』、『日本の信用に関わるプロフェッショナルな活動』などです。


なかでも、「実際に犯罪がおきた場合」の映像は、警察の動きがしっかりとしたストーリーでドラマ化されているので、見応えがありました。

110番通報から素早く連携を取って動きだす警察官たちや、それによって集められる情報、事件解決までの流れを知ると、もし自分が事件の目撃者になった場合、どのように通報するのがいいか?などを考えるきっかけにもなりました。

ですが、なによりもびっくりしたのが、見学コースで観る映像に登場する警察官が、全て実際の京都府警察の警察官が演じているということです!!「さすが本職!迫力ある演技だなぁ~」と思いつつも、本物の警察官相手にめっちゃ怖い犯人を演じていた役者さんにも拍手を送りたい気持ちになりました。

ここからは「小学生向けコース」に付いているクイズタイムです。

ルールは簡単。2チームに分かれ、出題される問題を3択の中から選び、椅子の肘掛けに仕込まれたボタンで解答していく対戦形式です。問題の難易度は小学校中学年くらいが対象。

もちろん、私たちは大人なので簡単に答えられるだろうと思っていたのですが、出題内容を聞いて室内に響いたのは「え?え?」と迷いと不安が漏れる声……。

そして見てください、正解した時のこの喜びよう!!決して問題が難しい訳ではないのです。ただ、改めて聞かれると、意外とあやふやな記憶だったことに気付かされるのです。そしてクイズ形式だから悔しさも湧き上がる!オトナも大盛り上がりのクイズタイムとなりました。

調査レポート02:最新の道路情報を把握!「交通管制センター」を見学

クイズが終わると次は「交通管制センター」の見学です。

こちらの「交通管制センター」と、その次に向かう「通信指令センター」は実際にお仕事をされている場所なので、重大な事件等が発生した場合は見学中でも見ることができなくなるそうです。

突然、正面のスクリーンとカーテンが開き、目の前には大きな地図が映し出されたモニターが現れました。この地図は最新の道路情報を把握するために5分毎に更新され、交通の流れをスムーズに保つよう、コンピューターで信号機や交通情報板が操作されています。

真ん中の大きな地図は京都市内。右側には舞鶴・福知山・京都府南部の主要な道路が描かれています。所々、道に色が付いているのは渋滞の表示。

緑色が300m~500m、黄色は500m~1km、赤色は1km以上の渋滞を表しています。そのほかにも工事中や交通事故、車が1分間に何台通ったかなどがわかるようになっています。

このように集めたられた交通情報は、ラジオなどを通して私たちにも提供されています。日本道路交通情報センター「JARTIC」の職員さんは、ラジオの本番になるとこの部屋から原稿なしで正面の地図を見て放送を行うそうですよ。

ここでは、私たちが日常的に目にしている「信号機」を実際に触らせてもらいました。信号機のレンズの大きさは直径30cmほどで、赤・黄・青の3色がそろい、さらにカバーがついた状態の重さは30kgくらいあるのだとか。表面を触ってみるとツルツルとしています。

信号機を裏返して中に手を入れてみると、デコボコとした触り心地で、これは電球を入れた時に光を反射するためにこのような作りになっているのだそうです。

こんなに間近で信号機を見る、触る機会はなかなかありません。信号機の大きさ、重さ、感触を確かめた後、信号機の色の並び順に並んでみました。

最近ではLEDの信号機が増えつつあり、京都府でも令和3年度(令和4年3月末)の時点で60.6%がLEDに変わっているそうです。ちなみに、LEDの信号機のレンズの大きさは直径25cm。3色そろった重さは12kgくらいだそうです。


調査レポート03:事件発生!!「通信指令センター」を見学

次に向かった「通信指令センター」では、110番通報を受けてから警察官が現場に到着するまでの仕組みを知ることができます。

まず、京都府内の110番通報は全てこちらの通信指令センターに繋がります。通報者から事故や事件、発生現場付近の住所などを聞きながらコンピュータに入力すると、現場付近の地図が表示されます。

これらの情報をもとに、現場から一番近いパトカーと管轄警察署に無線指令を行い、警察官が現場に急行。さらに重要事件になると検問などの緊急配備指令が出されます。

指令センターのモニターでは、出動中のパトカーの位置が地図上に映し出され、リアルタイムでパトカーから見た映像を確認することができます。

この映像は360度見渡せるので、追跡中の犯人の服装なども明瞭にわかるそうです。指令センターと現場は視覚的にも共有されている情報が多く、想像以上に連携しているなと感じました。

そもそも、1日に110番通報はどれくらいあるのでしょうか?お話を聞いてみると、平均は650回くらいだそうです。京都府は2分に1回のペースで110番通報があり、一番多い通報は交通事故で1日に200回前後。

また、通報が多い時間帯は夕方から20時ごろにかけてで、学校や仕事から帰る時間に交通事故が増えるので通報も多くなるそうです。

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