老舗手ぬぐい屋「永楽屋」の歴史とアートが集結!細辻伊兵衛美術館へ行ってきました

2Fのミュージアムでは14代続く細辻家の歴史と功績を一挙公開

1Fの次は階段を上がって2Fへ(エレベーターも設置されています)。こちらのミュージアムスペースでは、14代続く歴代の細辻伊兵衛氏の功績や、永楽屋400年の歴史を辿る資料が展示されています。

これぞ老舗の証!細辻家の家系図&歴代当主の肖像画

エレベーターを降りてすぐのところにディスプレイされているのがこちら!

これこそ老舗の証、由緒正しき家系の証!と言える代物です。14代目細辻伊兵衛を襲名した伊兵衛さんの元の名は聡和(としかず)さん。

永楽屋に残る最古の手ぬぐいがコチラ!

幕末(江戸時代の「慶応」)の頃の手ぬぐいです。永楽屋には古い貴重な手ぬぐいが数多くあり、それらは歴史資料でもあることから、学芸員をスタッフに配し、さらに多くの造形の深い人たちを集め、各作品の背景などについて調べ続けているのだそう。

永楽屋の名前の由来は、なんと織田信長!

永楽屋の創業には、ある有名な戦国武将が関わっています。その方こそ、あの織田信長公!

一般的に知られている昔の貨幣といえば寛永通宝ですが、良質かつその意匠から永楽通宝を気に入っていたという織田信長公。永楽通宝を象った旗印を掲げていた信長公に、創業以前、御用商人として仕えていたことから、信長公より『永楽屋』の屋号と細辻の姓を拝領したのだとか。

このゾーンの展示物は、本物の永楽通宝に細辻家代々の実印など、貴重過ぎるものばかり。年代物のお宝見たさに、ついつい見入ってしまいました。

狩野派の重要文化財を描いた袱紗

初代細辻伊兵衛の依頼により、狩野山雪によって描かれている重要文化財「雪汀水禽図屏風」の写しの袱紗(ふくさ)です。当時はその屏風も細辻家が所有していたそうですが、商売の景気が良くなかった頃に屏風を手放し、現在は京都国立博物館に所蔵されているそう。

伊兵衛さん曰く「この屏風はおそらく細辻家で一番凄い作品だった。おそらく今なら10億円はするであろう代物」だとか。

社員も朝礼で唱和する細辻家家訓

こちらは、1700年代に4代目伊兵衛氏が作成した数え歌形式の珍しい家訓「教訓大黒舞」です。

これらが実行できれば生涯うまくいきますよという言い伝えがあるのだそう。ただし、これが簡単ではないというのがミソ。今でも社員の皆さんは毎朝唱えているそうで、明細の入った給料袋にも記載されているそうですよ。

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