童話のような森の中へ、森林浴に出かけませんか?おもしろい形の巨木と鮮やかな緑の木々、そして天然記念物にも出会える秋田県「獅子ヶ鼻(シシガハナ)湿原」。
トレッキングコースとして人気の高い同所は、自然の力強さを感じられる場所です。今回は森林散歩にぴったりな、パワーを感じる獅子ヶ鼻湿原についてご紹介します!
目次
- 1「獅子ヶ鼻湿原」とは?
- 2獅子ヶ鼻湿原の見どころ
- 3獅子ヶ鼻湿原へのアクセス
- 4トレッキングの準備は必要?
- 5おすすめの季節は?
- 6自然のエネルギーをもらう旅へ
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
「獅子ヶ鼻湿原」とは?
獅子ヶ鼻湿原は、秋田県と山形県の県境にある鳥海山のふもと、北側に広がる湿原です。約26ヘクタールの広さを持ち、あちこちから湧き出す水が湿地帯を形成しています。
湿地帯とはその名の通り、水に恵まれた場所のこと。水が多いため独特な植物が育成しやすく、自然を味わう観光地として有名な場所が多くあります。
獅子ヶ鼻湿原はブナの木の宝庫として知られ、ユニークな形の木々に出会える場所。大きなブナの木は「日本の巨木100選」にも選出されています。
獅子ヶ鼻湿原の見どころ
では、獅子ヶ鼻湿原を訪れたのなら絶対に見たいポイントをご紹介します!ほとんどの見どころは遊歩道沿いにありますが、なかには少しコースから離れた場所にあるものも。安全に注意しながら、大自然を満喫しましょう。
美しい森で森林浴
レストハウスから約10分ほど歩いて、いよいよ森へ入りましょう。森に足を踏み入れると、目の前には一面緑の世界!鮮やかな緑が目に眩しい幻想的な世界が広がります。
木々のおかげで日陰になったり、ぽかぽかの日向に出たりを繰り返しながら遊歩道を進んで行きます。森林浴ってこんなに気持ちいいんだ!と改めて自然のすごさを実感しますよ。
森の中はとても広く、あまり人に出会うことはありません。すれ違う際には挨拶をしましょう。
ブナの巨木に注目
湿原というと背の低い草木が集まるイメージですが、獅子ヶ鼻湿原はブナの木の群生地となっています。しかもそのブナの多くは通常のブナの木とは異なる奇形ブナと呼ばれるものです。
通常はまっすぐ空へ伸びるブナの木。その姿は森の女王とも呼ばれます。しかし、獅子ヶ鼻湿原のブナの木は太い幹のあちこちから大きな枝が伸びるもの、幹自体が曲がっているものなど個性にあふれています。なかには人が座れそうなほど大きな枝を地面近くに伸ばしているものも!
奇形ブナの木が多くなる理由は定かではありません。有力なのは、雪の中で伐採され、その木から芽が出るからという説。自然の力は偉大ですね。
奇形ブナの木は、獅子ヶ鼻湿原のメインスポットともいえる「あがりこ大王」に近づけば近づくほど数が増えていきます。
「あがりこ大王」と「あがりこ女王」に出会う!
獅子ヶ鼻湿原の森の主ともいえるブナの木が「あがりこ大王」です。樹齢なんと300年、太さ約7.62mの巨木は迫力満点。奇形ブナの木としては日本一の大きさを誇り、日本の巨木100選にも選出されています。
どっしり構えるその姿はまさに森の主。コダマが出てくるなら、間違いなく「あがりこ大王」からでしょう。複雑に伸びる枝の一本一本も太くて立派です。
「あがりこ大王」と、もうひとつ見逃せないのが「あがりこ女王」です。2017年に名付けられた比較的新しいスポットで、新設された木道の側にあります。
一本の幹からたくさん枝分かれする姿が、子だくさんの女性に見えることから、女王と名付けられました。緩やかに弧を描く枝は確かにどこか女性的。素敵な森の主に会いに行きましょう。
清流で「鳥海マリモ」を発見
世界でここだけの貴重なマリモが「鳥海(チョウカイ)マリモ」です。マリモというと北海道が有名ですよね。思い浮かべるのは小さな球のマリモでしょう。インテリアなどにも使われますね。
しかし、「鳥海マリモ」はそのかわいらしいイメージを完全に覆します。その大きさ、なんと約1m!巨大な緑の球なのです。
「鳥海マリモ」は苔の一種で、中に古い細胞を貯め、その上に新しい苔が生えることから球体状になるのだとか。豊かな水源と、その冷たさが唯一無二のマリモを育みます。
水が湧き出す「出つぼ」
獅子ヶ鼻湿原の大地を潤すのが鳥海山の伏流水です。湿原のあちこちには「出つぼ」と呼ばれる水が湧き出す場所があり、別名「熊の水飲み場」とも呼ばれています。
「出つぼ」に流れる水は見るからにおいしそうな天然の湧き水です。手を入れてみると、夏でもひんやりととても冷たいのが特徴!思わずすくって飲みたくなりますが、飲めるものの酸性が強いため、あまりおいしくはないのだとか。熊専用のお水ですね。
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