新型コロナウイルスが少しずつ収束へ向かいながら、「海外旅行」がやっと本格再開しつつあります。しばらくの間ずっと行けなかった海外旅行を、ようやく考え始めた人も多いでしょう。
しかし、コロナ禍で日本人を取り巻く海外旅行は、大きく変化しました。日本人に最も身近で、最も人気の場所である「ハワイ」も同様です。コロナ前と同じような感覚でフラっと行くと、現地のアレコレに驚き、「準備不足」を痛感するかもしれません。
筆者は、新型コロナ禍直前の2020年1月、そして直近では2022年8月と、ハワイへ行きました。日本人のハワイ旅行が、コロナ前後と比べて大きく変わった点、事前にぜひ知っておくべき点などを、実体験をもとご紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
値上げラッシュにしかも円安!日本人は現地で「貧乏」を実感?
まず、ハワイ現地で最も実感したのは「物価の高さ」です。これは最近ハワイへ渡航した芸能人らも次々に発信しているため、ニュースなどで見かけたことがある人も多いでしょう。
ハワイはもともと物価が高い場所でした。アメリカ本土から離れていること、島々であることなど、物資の輸送費がかかるためです。その物価が、コロナ禍を機に高騰しました。
さらに、「円安」も進行しています。コロナ前は1ドル=100円ちょっとだったのが、いまや1ドル=149円ほど(2022年10月24日時点)。日本円に換算すると4〜5割高という感じです。
例えば、ハワイでおなじみのスパムおにぎり1個1ドル(当時約100円)だったのが、いまや3ドル(約440円)という事態に。ハワイ現地の人々にとって3倍でも、日本人には4.5倍です。
ちょっとしたレストランでランチだと1人3,000~4,000円もザラ。ハワイはアメリカなので「チップ」も必要です。ディナーだと軽く1人1万円することも。
ランチボックスですら、どれも10ドル(約1,450円)超え。日本人にとって、ハワイは気軽に外食できない場所になってしまいました。
ただでさえ高い「ホテル」、安宿はもはやドミトリーのみ?
物価が上がったのは、食費だけではありません。滞在に欠かせない「ホテル代」も上がりました。
円安で割高になっただけでなく、全体的な価格帯も高くなりました。理由は、ハワイがアメリカ本土からの旅行客で人気となり、ホテルの稼働率が上がったから。
実のところ、ハワイのホテルは以前から高い傾向にありました。しかもハワイには、「安いのはドミトリー」、その他は「高いファミリー向けリゾートホテル」しかなく、その中間にあたる日本のビジネスホテルのような使い勝手良いジャンルが皆無。
宿泊数が増えるごとに、滞在費はあっという間に10万円、20万円となります。
現地ツアーも割高、お土産調達はスーパーで厳選
また、現地のオプショナルツアーも「ドル建て」が基本。円安の影響で、日本円に換算するとなにもかも割高です。
ハワイ各地の入場料なども、新型コロナ禍で続々値上げ。旅行費用を節約するには、できるかぎりオプショナルツアーを利用しないハワイの楽しみ方を探したほうが良いでしょう。
現地で買うお土産なども同様です。これまで比較的安かったスーパーマーケットでも、以前のような「爆買い」はできません。お土産を買って配るのにも気を付ける必要があります。
以前の観光ガイドブックが役に立たない?
スーパーマーケットやレストラン・カフェなどは、通常営業がやっと増えてきた印象です。ただ、一部の店舗は時短営業だったり、まだ臨時休業だったります。
ハワイ島で自分が利用とした「スターバックス」は、店舗こそ営業していたものの、購入は「ドライブスルーでのテイクアウト」「モバイルオーダー」のみ。別の店舗は臨時休業中でした。新型コロナ禍で、スターバックスですら店舗の閉店も相次いでいます。
コロナ前に発売された観光ガイドブックの情報などが、すでに役に立たない可能性もあります。ネットなどで最新の情報を調べるようにしてください。
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