昨今、日本では円相場の変動や物価高などにより、いろいろと生活にかかる費用に変化があらわれています。物価に関しては日本だけでなく、イギリスをはじめとしたヨーロッパでも影響があるそうですが、ではどの国が一番生活にお金がかからないのでしょうか。
最もお金がかからない国について、いくつか情報源がありました。今回は、世界中の都市(1万1,088カ所)における現地の価格情報を70万人以上の現地在住者から集めて記録する、世界最大のデータベース米「Numbeo」が発表する『Cost of Living Index』の2023年版を参考に「世界で最も生活費の安い国」を紹介していきます。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
世界で最も生活費の安い国ランキング
第5位 リビア(生活費指数:24.2)
早速、第5位は「リビア」でした。リビアといわれて、ピンとくる日本人は少ないと思います。端的にいって、アフリカ北部、エジプトの左隣にある国で、ギリシャ・ローマ時代にはアフリカを「リビア」と呼んだそうですね。
外務省の情報によると、国の人口は約687万人なので、千葉県民よりは多く、埼玉県民よりは少ない感じの規模感と考えるといいかもしれません。
主な産業は石油関連で、アフリカ第1位の原油埋蔵量を誇る資源大国です。しかし、2011年から始まった内戦が現在も続いていて、日本の外務省からは退避勧告まで出ています。
軍事衝突が都市部であり、首都トリポリなど主要都市では停電や断水も発生しているそうですから、物価が安くても住めない国かもしれません。それでも、どのくらい安いのか実際に見ていきましょう。
現地のマクドナルドの公式SNSをまずチェックしてみます。ハンバーガー+ドリンクで10LD(リビアディナール)くらい。日本円にして約273円くらいですね。確かに、この値段で食べられるとなれば、助かりますよね。
レストランでボトル入りの330mlの水を頼んだ場合は0.9LD(約24円)。スーパーマーケットで1リットルの牛乳は4.40LD(約122円)。都市部のワンルームの賃料は月858.85LD(日本円で2万4,000円)ほど。
リビア沖から地中海を渡ってヨーロッパに脱出しようとする難民・移民の問題もありますし、安いからといって住みたい国とはいえないかもしれませんが、参考までに。
第4位 コロンビア(生活費指数:23.1)
次は、サッカーの強豪国としても知られる「コロンビア」です。コーヒー豆の産地として思い出すかもしれません。南米大陸の北部にある国で、人口は日本の半分くらい。主な産業は農業と鉱業で、日本の要人も昔から現地に訪れているみたいですね。
そんなコロンビアの物価はどの程度なのでしょう。現地のマクドナルドの公式ファンfacebookを見ると、トリプルベーコンバーガーのコンボ(ジュースとポテト)の価格が1万3,900ペソと表示されています。日本円にして約375円ほど。ちょっとペソの額が大きすぎて、いくらなるのかはらはらしましたが、確かに安く感じますよね。
データベース「Numbeo」に寄せられた現地の人の情報によると、マクドナルドでのセットメニューは平均して2万3,000ペソ(約621円)とされています。
先ほどの公式情報と比べると高めに感じますが、インターネット上にはほかにも、現地のメニュー表を撮影した写真が存在して、1万1,900ペソ(約321円)との値段表示も確認できます。
レストランでボトル入りの330mlの水を注文すると2,240ペソ(約60円)。日本でも、ドラッグストアなどだとこの値段でも買えるかもしれませんが、なかなか普通では望めない価格。
さらに、コーヒーの産地として知られる同国でカプチーノをレストランで1杯頼むと5,232ペソ(約141円)程度みたいです。スーパーマーケットで1リットルの牛乳を買うと3,778ペソ(約102円)くらい。
そして都市部のワンルームの賃料は月114万6,599ペソ(3万1,000円)ほど。リビアと比べると家賃はちょっと高めですが、牛乳など食費は安いみたいですね。