日本を震撼させた「オタマジャクシ騒動」、なぜ空から生き物が降ってくる?

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SNSでバズるために投稿された?

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魚・カエル・オタマジャクシなど、特定の生き物が空から降ってきた例を紹介しました。しかし、中国ではかつて、特定の生き物どころか魚介類が降ってきたという報道がありました。

事の発端は、中国圏最大のソーシャル・メディアである微博(ウェイボー)への投稿です。

車のフロントガラスに張り付いたエビやヒトデ、丸い胴体の部分を下にして落下するタコの画像が拡散されると、複数のメディアがこのニュースを取り上げます。

例えば、中国メディア『観察者網』は2018(平成30)年6月、中国東部の山東省青島で暴風雨のなか、雹(ひょう)に混じってタコ・ヒトデ・アワビ・エビなどの魚介類が降ってきたと報じました。

科学系サイト・果殻網はこの「海鮮雨」について、猛烈な風に巻き上げられた海鮮市場の魚介類が、風の弱まった地点に落下した結果だと微博への投稿で解説しています。

似たような話として2023(令和5)年3月には、イモ虫のような生き物が北京で降ってきたという投稿がSNSで見られ、いくつかのメディアがその投稿を紹介しました。

いずれもの場合も「バズる」投稿を狙いに、ユーザーによってねつ造されたフェイク情報の可能性を否定できません。全部がフェイクでなくても、誇張したフェイク情報が便乗して含まれている可能性も考えられます。

しかし、これまで見てきたように、風に巻き上げられて落下する事例が世界各地で報告されていると思うと、「海鮮雨」が降ってきても理屈上はおかしくないのかもしれませんね。

未発見の財宝が降ってきたことも

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最後は、「ゴルフボール」が降ってきたアメリカでの出来事を紹介します。

例えば、1969(昭和44)年にアメリカのフロリダ州プンタゴルダで、ゴルフボールが降ってきた話がありました。プンタゴルダとはフロリダ半島の西岸にあり、フォートマイヤーズの北に位置する湾岸の街です。

この日もやはり悪天で、ゴルフコース上の池から、大量の「池ポチャ」ボールごと嵐が水を吸い上げ、ゴルフコース上や近隣の道路にボールを再度落下させたと考えられるのだとか。

それだけ、そのゴルフ場では、ゴルファーがボールを池に打ち込んでいるとの話なのでしょうか。

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さらにゴルフボールだけでなく、16世紀の時代の「硬貨」が空から降ってきたという話も1940(昭和15年)年6月16日にロシア(当時はソ連)であったそうです。

この古い硬貨を調べた考古学者によると、地中に埋められていた未発見の財宝が地層の崩壊などで露出し、その露出した財宝が嵐に巻き上げられ、地表に落ちてきたと考えられるみたいですね。

世界中の空から降ってきた変な物を紹介しましたが、この「アニマルレイン」「ファフロツキーズ現象」は日本でも起きています。梅雨の時期から晩夏に至るまで、全国的に突然の豪雨や嵐が続きます。

空から変な物が降ってきても「ああ、アニマルレインね」と動じずに、避難や安全を確保する行動を第一に優先してくださいね。

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