旅行中に大事な「お金」の管理。海外では日本以上にカード社会であり、最近では、現金支払いお断りの「NO CASH」も。
さらに、タッチ決済やQRコード決済といった、非接触での支払いも増えています。
多額の現金を持ち歩く必要がなくなったとはいえ、少額でも現金がやはり必要な場面もまだあるのが現実。どこで現地通貨へ両替するかのお得度も違います。
そこで今回は、国内外を旅するプロが長年の経験から実践する、旅行中の「お金」について解説していきますので、ぜひ海外旅行時の参考にしてみてください。
目次
- 1現金よりカード。海外で「NO CASH」が急増中
- 2「タッチ決済」で地下鉄やバスに乗れる国も
- 3現地通貨の「両替」はどこでやるのがお得?
- 4旅行中の「お金の管理」どうすればよい?
- 5「クレカで助かった!」旅での支払いトラブル実例
- 6「カードは不正利用が当たり前」なほど海外では普及度が高い
現金よりカード。海外で「NO CASH」が急増中
海外では、すでに日本以上に、支払いでは「クレジットカード」や「デビッドカード」などが主流。
そのため、筆者は海外渡航時、支払い用のカードを必ず2枚以上持参します。1枚だと、万が一紛失したり、磁気不良で使えなくなったりしたら、再発行まで非常に不便だからです。3枚あればもっと安心。
しかも、新型コロナ禍で「NO CASH」(現金お断り)も増加。筆者は、ヨーロッパや韓国など、カフェの支払いで現金を受け付けてくれない場面に、すでに何度も遭遇しました。
国・地域によって「現金はカードより信用されない」という現地事情もあります。
例えば、中国本土では「偽札」がとても多いです。レジに必ず偽札を識別するための機械が置いてあり、スタッフはそれを一度通して偽札でないことを必ずチェックしています。
クレジットカードのブランドでは「VISA(ビザ)」や「Master Card(マスターカード)」が定番。
「AMEX(アメックス)」はアメリカでは通用するものの、ほかの地域で使えないところも。「JCB(ジェーシービー)」は、日本人旅行客が多い場所ではたいてい使えます。
中国本土でのクレジットカードは「銀聯(ギンレン)」が有名。
しかしいまはさらに進化し、「AliPay(アリペイ)」や「WeChatPay(ウィーチャット・ペイ)」といったQRコード決済が主流です。
「タッチ決済」で地下鉄やバスに乗れる国も
クレジットカードでの決済だと、4桁のPINコード(暗証番号)を入れたり、レシートにサインしたりといった作業が生じます。これも海外では最近、なくなってきました。
代わりに、クレジットカードをタッチするだけで支払いができる「タッチ決済」が増えています。
これも、コロナ禍で「非接触」が増えたことで、急速に普及し始めました。「VISA」「Master Card」「JCB」などのカードブランドで、それぞれタッチ決済対応のカードがあります。
例えば、イギリスのロンドンやニューヨークの地下鉄、シンガポールでは地下鉄や路線バス、フランスのパリではシャルルドゴール空港とパリ中心部を結ぶロワシーバスなどでも利用できます。
乗るたびに切符を買ったり、現金で支払ったりする手間が省けるのはとても便利です。
もし、手持ちのクレジットカードでタッチ決済が未対応であれば、海外渡航の前にカード交換をおすすめします。
更新時に無料で交換されたり、カードのランクによっては交換に手数料がかかったりしますので、あらかじめカード会社の確認は必須です。