海外へ行って懐かしい友達に会うだとか、仕事関係の人が日本に遊びに来てくれるだとか、そんな時には手土産を渡したい気持ちになります。
ただ、勝手知ったる日本人同士とは違い、外国人に対して何を渡していいのか、なかなか想像もつかないはず。日本っぽい何かを送ればいいとはわかりますが、日本っぽい何かとは何を選べばいいのでしょう。
そこで今回は、英語圏の人たちの書き込みが集まる海外の巨大Q&Aサイトの情報、および筆者の海外の友人たちに聞いて、どんなプレゼントがほしい&うれしいか調査してみました。
バラエティーの豊富さが魅力の「文房具」
日本人の特徴といえば、手先の器用さがまず挙げられます。細やかな配慮を物づくりに生かして質の高い仕事をする国といった印象がある、と知人のジャーナリストが言っていました。
例えば、南米各国へ移住した日本移民の人たちも、肉体労働より手先の器用さを生かした細やかな仕事で成功し、定住につながったケースも多いと別の取材で知りました。日本人の細やかな仕事は世界に通じると思われます。
その細やかな仕事を感じさせる、手ごろなお土産として好まれるのが「文房具」。
英語圏の人たちが熱心に書き込む巨大なQ&Aサイトには、日本旅行の経験者に対し「日本のおすすめのお土産は?」「買って良かったと思うお土産は?」と外国の質問者が聞いているやり取りがたくさんあります。
それらにざっと目を通しても、
- Paper goods(紙製品)
- Funny eraser(おもしろい消しゴム)
- Artistical stationary(アーティスティックな文具)
といった声が多々見られます。言われてみると、消しゴムのバラエティーの豊富さはすさまじいですよね。キャラクターの消しゴムから食べ物の形をした消しゴムまでいろいろあります。
その意味で、ちょっとひねりのある、手の込んだ日本の文房具を贈り物に選んでみてもいいかもしれません。
日本人の手先の器用さが生かされた「伝統工芸品」
日本人の手先の器用さを生かした細やかな仕事の究極の形は「伝統工芸品」にみられます。目上のかたや日本文化に興味を持ってくれている外国人には、「伝統工芸品」を贈り物として選んでもいいのではないでしょうか。
上述した英語圏のQ&Aサイトには、以下のような工芸品がほしいとの声がたくさん集まっています。
- Japanese handicrafts such as lacquerware bowls(日本の手工芸品、例えば、漆のおわん)
- Japanese folding fans(日本の扇子)
筆者もかつて、デザイン性に富んだ漆の器をドイツ人の同業者に贈って大喜びされた経験があります。
デザイナーの現代的な感性が入っているオシャレな伝統工芸品でもいいですし、こてこての伝統工芸品でも構いません。伝統工芸品の裏側にある歴史と物語をセットで伝えてあげると、喜んでもらえる可能性がさらに高まるはずですよ。
シンプルだけどユニークな一面も持つ「生活品」
細やかな手仕事ととまでは言えませんが、細部にこだわる、工夫を怠らない、日本人の仕事に向かう姿勢は、生活雑貨や生活品にも当然表れます。英語圏の巨大Q&Aサイトを見ても、
- Used kimono(中古の着物)
- Bathing powder(入浴剤)
などのお土産を推す声が目に留まりました。「着物」などは、海外へ持っていくとなると大変なので、日本に来た外国人に贈ると大変喜ばれそうですね。
例えば、筆者の暮らす北陸で生まれ育った人たちは、タンスの中に大量の着物を持っているみたいです。もう着ない古い着物などは贈り物の対象になるはず。
「入浴剤」は、日本の有名温泉地を連想させる商品だと余計に喜ばれるかもしれません。ほかには、
- Cheap transparent plastic umbrellas(ビニール製傘)
- Japanese toothpicks(日本のつまようじ)
などを挙げる声もユニークで印象的でした。メイドインジャパンとは限らない安価な量産品ですが、自分用のお土産としてめずらしがって選ぶ旅行者も居るみたいですね。
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