秋のお彼岸のころになると、一斉に咲きだす彼岸花。墓地や田んぼの畔に多く咲き、球根に毒を持っていることからダークなイメージを持たれることもありますが、放射状に広がる真っ赤な花が咲き乱れる様子は思わず見入ってしまうほどの美しさです。
近年では白い彼岸花のほか、黄色やピンクなどの花を咲かせるリコリス(ヒガンバナの園芸品種)も人気だそうですよ。
今年のお彼岸(9月20日~26日)は、ミステリアスな魅力を持つ京都府の彼岸花スポットに出かけてみませんか?
真紅の彼岸花が境内社を彩る
【京丹後市】網野神社
見ごろ:9月中旬~下旬
京丹後市にある網野神社は、浦島伝説ゆかりの水江浦嶋子神(みずのえのうらしまこのかみ)をはじめ、日子坐王(ひこいますのみこ)、住吉大神(すみよしおおかみ)の三柱を祀る神社です。
こちらは境内社が5つあり、その中でも防火・防災の守護神「火産霊神(ほむすびのかみ)」を御祭神とする愛宕神社は、毎年夏に行われる例祭・マンドリ神事で有名。火に感謝を捧げるお祭りで、大きな火を回す様子は迫力満点です。
そんな愛宕神社周辺に彼岸花が咲きます。写真は愛宕神社へ続く階段沿い。赤い花にまぎれて白い彼岸花も見られますよ。
こちらは階段を上った先です。愛宕神社は小高い場所にあるので、見晴らしもばっちり。秋晴れの中、参拝と合わせて彼岸花のある風景を楽しんでくださいね。
■■立ち寄り情報■■
網野神社から車で5分ほどのところにある「喫茶ロペ」。昭和レトロな雰囲気を残すこちらでは、リンゴやバナナ、チェリーにパイナップルと、王道のフルーツがたっぷり乗ったフルーツパフェやメロンソーダなどがいただけます。参拝後のおやつにぴったり!
京丹後市のレトロな喫茶店を紹介した記事はこちら
■■INFORMATION■■
網野神社
住所:京都府京丹後市網野町網野789
電話:0772-72-0079
時間:境内自由
定休日:なし
料金:無料
ホームページ
棚田と彼岸花のノスタルジックな風景
【精華町】けいはんな記念公園
見ごろ:9月中旬~下旬
精華町にある「けいはんな記念公園」では、現代版回遊式日本庭園「水景園」をはじめ、南山城地域らしい棚田景観や里山の風情を再現した「芝生広場」や「谷あい」、そして里山林であり散策も楽しめる「芽ぶきの森」の4つのエリアがあります。
その中の水景園にある里棚田では、彼岸花が道に沿うように咲き、遠くから見ても赤い花が緑の中でよく映えます。
園内全体は南禅寺など京都の有名な社寺のお庭も手掛ける植彌加藤造園が管理・運営しており、シンプルながらも計算しつくされた景色が演出されています。
また、彼岸花より先に見ごろを迎えるのが黄色や白の花を咲かせる「リコリス」。見た目は彼岸花にとても似ているのですが、さまざまな色があるのが特徴です。
リコリスと彼岸花は見分けをつけるのが難しいのですが、花の形が微妙に違うのだとか。実はリコリスには種類がたくさんあって、そのなかの1つに彼岸花があるんですよ。
どこか懐かしい雰囲気が漂う里棚田で、秋の景色を満喫してみてください。
■■立ち寄り情報■■
けいはんな記念公園の目の前にあるのが「国立国会図書館関西館」。ここでは国内で発行されたすべての出版物が納本されており、所蔵数1,400万点以上もあるのだとか!
資料は閲覧のみですが、複写サービスもあるので、彼岸花についてもっと深く調べてみたい方におすすめです。
国立国会図書館関西館を取材した記事はこちら
■■INFORMATION■■
けいはんな記念公園
住所:京都府相楽郡精華町精華台6-1
電話:0774-93-1200
時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
定休日:年末年始(臨時休園あり)
料金:一般200円/小中学生100円*未就学児無料/60歳以上は証明書提示で無料
公式ホームページ
境内一面に咲き誇る彼岸花
【八幡市】若宮八幡宮
見ごろ:9月中旬~下旬
あたり一面に咲く彼岸花。いったいどこの楽園?と思ってしまいますが、ここは八幡市にある若宮八幡宮です。
境内はこじんまりとしていて、普段は静かな雰囲気が漂いますが、彼岸花が見ごろを迎えると見渡す限りの真っ赤な花に圧倒されます。境内にはシーソーやブランコなどの遊具が設置されているので、子ども連れで来ても楽しめますよ。
若宮八幡宮には駐車場はないので、参拝する際は公共交通機関をご利用ください。最寄りの駅は京阪「石清水八幡宮駅」で、そこから京阪バスに乗り継ぎ「野尻」下車すぐです。
■■立ち寄り情報■■
若宮八幡宮から車で約20分のところには、京都屈指の厄除け神社として名高い「石清水八幡宮」があります。標高142.5mの男山に立っているので、ミニ登山もおすすめ。
八幡大神のお使いである鳩をモチーフとした「鳩みくじ」はキュートな見た目も相まって人気のおみくじです。
境内のいたるところに鳩!石清水八幡宮を取材した記事はこちら