子どものころ、縄文時代の人々がどのように暮らしていたのかを学ぶ授業ってありましたよね。教科書に文字と絵で記された縄文時代の様子は現代と違いすぎてなかなかイメージが沸きませんでした。
彼らが当時どんな生活を送っていたのか。その様子をリアルに学べるのが、埼玉県富士見市にある「水子貝塚公園」。
今回は、縄文時代への理解が深まる水子貝塚公園についてご紹介します。
縄文時代の暮らしを再現。「水子貝塚公園」はどんなところ?
「水子貝塚公園」は、埼玉県富士見市にある大きな公園。
水子貝塚から出土した縄文時代の史跡を保護保存するために整備された公園で、敷地内には縄文時代の村が再現されています。
水子貝塚は縄文時代前期(約5,500~6,500年前)を代表する貝塚として、昭和44年に国の史跡にも指定された重要な場所。
約4万平方メートルの敷地に、当時の村が復元され、竪穴住居や展示館、資料館などが併設されています。
竪穴住居や資料から縄文時代の生活を学ぶ
木々で囲まれた公園内に足を踏み入れると見えてくるのは、草原のように広いグラウンド。さっそく敷地内の見どころを紹介していきましょう。
見晴らしの良いグラウンドのその奥に見える、茶色い屋根を持つ三角の建物は、縄文時代の住居を復元した「竪穴住居」。
竪穴住居は全部で5棟。そのうち15号住居跡と呼ばれるものだけ実際に中に入ることができます。
室内は意外にもひんやりした空気が漂います。茅葺の屋根を持つ住居は夏は涼しく、冬は暖かく過ごしやすい家だったのだとか。
室内には縄文時代の家族を模した人形が展示されており、当時の暮らしを垣間みることができます。
服装や髪型などもリアルに表現されているほか、料理や道具なども細部に渡り再現。縄文時代の人たちがどのような物を食べ、どのように暮らしていたのかを目にすることができますよ。
ちなみに、15号住居跡は通常の竪穴住居に比べると大きいのだとか。家族用のサイズだったのでしょうか。
竪穴住居は、それぞれ大きさや屋根の形も異なります。入り口の小さな住居から、三角形の屋根や直線の天井がある住居など、外観の違いも楽しんでくださいね。
この住居跡からは実際に土器やガラス玉、鉄剣などさまざまなものが出土しており、敷地内の資料館にて展示されています。
竪穴住居内部の様子と出土した品を照らし合わせて見てみると、縄文時代の暮らしがよりリアルにイメージできますよ。
展示館・資料館では出土した資料や発掘調査の様子が学べる
公園内には、縄文時代の人々の暮らしぶりを学べる「展示館」と、富士見市内から出土した品や考古学の資料などを見られる「資料館」が併設されています。
展示館・資料館はともに入場無料。どちらも見応えある施設となっているので、竪穴住居を見学した後にぜひ立ち寄りましょう。
展示館には、遺跡が発掘された時の様子がわかりやすく模型で展示されていたり、出土した貝や骨、調査の歴史なども見ることができます。
発掘現場の様子はなかなか目にすることができないので、遺跡が好きな方や子どもたちはワクワクすること間違いなしです。
資料館には富士見市全体から出土した数々の品が展示され、約3万年前の旧石器時代の石器群や、県指定文化財の羽沢遺跡出土縄文土器など、貴重な考古資料が展示されています。
東京からは約1時間で到着!「水子貝塚公園」へのアクセス
水子貝塚公園は、東京からであれば約1時間ほどで行くことができます。
電車で訪れる方は、最寄りは東武東上線みずほ台駅ですが、徒歩約15〜20分ほどかかるので、志木駅からバスに乗るのがおすすめ。
志木駅東口 から「下南畑行き」または「ららぽーと富士見行き」の東武バスに乗り、「貝塚公園入口」で下車すれば目的地です。車で訪れる方は無料駐車場があるので、そちらを利用しましょう。
今回は楽しく縄文時代を学べる「水子貝塚公園」をご紹介しました。
再現された竪穴住居・資料館・展示館でタイムスリップ気分を味わった後は、展望台へ登ったり、芝生の広場で遊んだりと一日楽しめる水子貝塚公園。ファミリーでのお出かけにぴったりです。
ぜひ週末、ドライブを兼ねてお出かけしてみては?
- 水子貝塚公園
- 埼玉県富士見市大字水子2003-1
- 049-251-9686(水子貝塚資料館)
- みずほ台/志木
- 入館料: 無料
- 【公園】休園日:なし【展示館・資料館】休館日: 月曜(祝日を除く)/祝日の翌日(土曜・日曜、祝日を除く)/年末年始
- 【公園】開園時間: 9:00~18:00(4月~9月)/9:00~17:00(10月~3月)【展示館・資料館】開館時間: 9:00~17:00
- 富士見市公式ホームページ
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