SNS(会員制交流サイト)での情報発信やインターネット上の書き込みが一般的になった現在、芸能人や有名人の浮気・不倫が炎上の対象になっています。
その意味で「浮気・不倫は駄目」「倫理に反する」という考え方は現代日本人の標準的な感覚なのかもしれません。
では、世界ではどうなのでしょう。好ましくない感覚がある場合、どのような方法でこの問題に各人が取り組んでいるのでしょうか。今回は、浮気・不倫をめぐる国際情勢を紹介したいと思います。
「不倫は駄目」と考えるアメリカ人
冒頭では、多くの日本人が恐らく共有しているであろう「浮気・不倫は駄目」という感覚を紹介しました。しかし「不倫は文化」と発言した有名人が日本にはいますし、『失楽園』のような小説やドラマが大人気だった時代もあります。
さらに時代をさかのぼれば、無礼講の名の下で、既婚者が乱交を繰り広げる文化も日本にあったとされています。
そう思うと「駄目だよ」という素朴な倫理観だけでは簡単に片づけられない問題のようにも感じます。この深い問題を世界ではどのように扱っているのでしょう。
世界の不倫の実情については複数の調査が存在します。
例えば、アメリカのビバリーヒルズにある探偵社「LA Intelligence Detective Agency」によると「不倫はモラルに反する」と答える国民の割合は次のようになるそうです。
- アメリカ/84%
- オーストラリア/79%
- イギリス・カナダ/76%
- 日本/69%
- イタリア・スペイン/64%
- ドイツ/60%
- フランス/47%
アメリカが、倫理的にNGだと思っている人が最も多いのですね。一方、フランス、次いでドイツで少ない様子がわかります。フランスと同じく、イタリア・スペインといったラテン民族の暮らす国もそれほど厳しくはありません。
総じて、家族・親族のユニットが小さいアングロサクソン諸国で不倫に対し厳しい感情があり、家族・親族のユニットが大きいゲルマン、およびラテン民族の国々で不倫に対して寛容な姿勢が見られるようです。
夫婦や家族の関係が密だからこそ「許さん」という感じになるのでしょうか。