コロナ禍が少しずつ落ち着きを見せ、長期の休みにレジャーを楽しむ動きが戻りつつあります。とはいえ、それと同時に長期化する円安や物価の高騰、年金受給額の減少など、節約思考となる出来事も連続しています。
そこで今回は「2024年の夏季休暇」最新調査をご紹介します。家計が気になる情勢が続く中、全国の20代~30代の男女1,049人が回答した「GWに使ったお金」や「今年の夏休み計画」について、早速チェックしてみましょう。
海外旅行を考える人は激減?長期休暇の取得も難しい2024年の金銭的事情
最初の質問は「GW期間どのくらいお金を使いましたか?」というもの。新型コロナウイルスが5類となって1年が経過し、2023年以上に心おきなくお出かけできる機会となった2024年のGWでしたが、蓋を開けてみると39.6%で「1万円以上~5万円未満」が首位に。
続いても28.2%で「1万円未満」、19.8%で「5万円以上~10万円未満」が続き、ほとんどの人が非常に堅実なGWを過ごしていたことが発覚。3~4連休を獲得できた方が多い中、あまりお金を使わずに過ごせたという、その内容はどんなものだったのでしょうか。
「GWはどのように過ごしましたか?」という質問では、半数を超える50.7%が「家でのんびりと過ごした」と回答し、最多に。コロナ禍が落ち着いても自宅で過ごしている方が多いことが判明し、この数年間で増えた過ごし方が定着しているように見受けられます。
その後は43.0%で「ショッピング」が続くなど、連休だからと遠出をした方は少なめであることが判明。近場で過ごす方がほとんどの中、続いて28.4%で定番の「旅行」が登場。遂にGWと聞いてイメージする回答が登場する形となりました。
GWの次に待ち構えるのが、夏の長期休暇です。取り方によっては最大で9日間まで獲得できると考えられる今年の夏の長期休暇ですが「今年の夏季休暇は何日取得した/する予定ですか?」という質問では、19.8%で「5日」がトップとなりました。
しかし、続いての回答は16.6%で「夏季休暇はない」という回答が登場。働きすぎと言われがちな日本の社会人たちですが、夏も休暇返上で仕事に勤しむ方が多くなるのかもしれません。
続いては10.9%で「4日」、10.7%で「3日」という回答が並び、5.5%の「9日」、9.8%の「10日以上」を若干上回る結果に。最長の取得を叶える方と、長期の休みを取得するのが難しい方がほぼ同じ割合となっています。
長めの休みが取れないとなると、遠方の海外諸国へと行くのは難しくなってくるもの。そこで「夏季休暇に国内旅行へ行くならどこへ行きたいですか?」という質問をしたところ、15.1%で「北海道」がトップとなりました。
夏の暑さを避けられるのはもちろんのこと、世界遺産の「知床」や「富良野」といった大自然、「函館山」や「五稜郭」などの歴史的名所、さらに「旭山動物園」などの子供も楽しめるスポットまで、見どころが多いのも大きな魅力です。
北海道に続いては、10.1%で「沖縄県」が登場。夏場は一層の暑さとなることが予想されますが、沖縄といえば美しいビーチリゾートを持つ楽園。気温を気にすることなく思いっきり海を楽しめる時期であるともいえます。
さらに、こちらも世界遺産に登録されている「琉球王国関連遺産群」や、少し足を延ばして堪能できる「石垣島」や「宮古島」、など、豊かな海や山の大自然と共に、現地だからこそ味わえる地元グルメを存分に堪能することができます。
3番目には、7.9%で「東京都」が続きました。「東京スカイツリー」を筆頭とした上野・浅草や渋谷・表参道、新宿、東京などの大都市群や、足を延ばして「東京ディズニーリゾート」へ赴いたりと、観光地に事欠かない日本の中心地は、季節問わず楽しめるのもポイント。
他にも「主にホテルや旅館でゆっくりするだけの旅行(20代/女性/兵庫県)」という声が寄せられた「京都」や、「USJと食べ歩きを楽しみたい」(30代/女性/鹿児島県)という「大阪」も人気の観光地となっています。
また「旅行先を選ぶ場合、国内と海外どちらの比率が多いですか?」という質問では、74.1%で「国内」、18.7%で「どちらかというと国内旅行」と、およそ9割以上の方が国内旅行と回答する結果に。
海外旅行に関しては、4.5%が「どちらかというと海外旅行」、「海外旅行」と断言した方は2.7%に。コロナ禍の際に海外旅行を断念した方が「いざ旅行」と考えた時期に円安へと突き進んでいく情勢が災いし、海外旅行人気の完全復活は遠のいているようです。
休暇取得へのハードルのみならず、円安や物価高騰などの経済的要因が重なり、家計の紐を締めて節約に向かう方が増えている現在。コロナ禍が終わっても、誰もが全力で夏休みを楽しむまでには、まだ少し時間が必要なのかもしれません。