豆腐にまつわるエトセトラ。豆腐屋の多い県のご当地料理がかなり独特

今晩の夕食どうしようかな、と財布を覗くと小銭だらけ。安い食材を探してスーパーをうろつくと、「豆腐」を発見!

そのまま冷奴にしても、温めて食べても、焼いても茹でても…といろんな食べ方が出来る豆腐。良いものは高いですが、安いものなら1丁50円以下で買える、まさに給料日前の味方! ですが実は、豆腐はその昔、高級品だったんです。

江戸時代、豆腐は贅沢品だった!

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時は遡って江戸時代。徳川家光のときに出された「慶安御触書」には、豆腐は贅沢品のため、農民に製造することを禁じると書かれています。

一方で家光の食卓には、しっかり豆腐が出されていたんだとか。豆腐が庶民の口に入るようになったのは、江戸時代中頃になってから。それも江戸や京都、大阪などの大都市に限られていたんだそうです。

そんな豆腐のルーツは中国と言われています。日本には、奈良時代に遣唐使の僧侶らによって伝来。以降、様々な調理法で精進料理に取り入れられました。

雁(がん)の肉の食感に似せたと言われる「ガンモドキ」や、豆腐に海苔を巻いた「うなぎもどき」なども精進料理発祥です。そういえば、現代でも肉の味に似せた「豆腐ハンバーグ」がありますよね。

その後、精進料理は茶道にも取り入れられ、千利休によって懐石料理へと進化しました。こうした様々な進化を経て、今私達の食卓に豆腐が並んでいるんです。

地域に根付く豆腐料理を作ってみた

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ところで豆腐を専業の「豆腐屋」で買ったことはありますか? 昔はよく商店街や街中にあった豆腐屋も、今ではスーパーやコンビニでも手軽に買えるようになったため、その数は減少していっています。そんな中でも、この3県ではまだまだ現役で頑張る豆腐屋が多く残っているそうです。

2位の山形県には六浄豆腐と呼ばれる豆腐があり、出羽三山に登る途中生き倒れた主権者が山形県に伝えたと言われています。この豆腐の特徴は、豆腐らしからぬ飴色とその硬さ。


「豆腐の角で頭ぶつけて死ぬ」なんて言葉があったりしますが、この豆腐なら本当に怪我しそう。ちなみにそのままでは固くて食べられないので、通常は削って食べるそうです。

島根県:うどんじゃダメなんですか「うどん豆腐」

3位の島根県大田市にはうどん豆腐と言われる伝統食があるそうです。豆腐を細く切ってうどんに見立てたものだそうです。レシピを発見したので作ってみることに。

材料は、豆腐、だし汁、おろし生姜、きざみのり、塩、薄口醤油、水とき片栗粉。材料費はほぼ豆腐のみです。豆腐を細く切って、だし汁で茹でて、塩と醤油で味を整えて完成。

おろし生姜ときざみのりで飾りつけです。簡単ですね! 今回は木綿豆腐を使い、白菜も加えてみました。きざみのりがなかったので、生姜のみです。

味は…おぉ、優しい。細く切った豆腐も意外とちぎれることなくちゅるんと麺のように吸えました。とろみのある汁が更に優しさを増長させています。生姜も相まって身体ポカポカ、美味しかったです。

豆腐のマメ知識、いかがだったでしょう。まだまだ寒い日が続きますし、温かいお豆腐料理でも食べて温まりませんか?

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