青森県田舎館村(いなかだてむら)の田んぼアートが、今年の見ごろ期間も終盤になってきました。前回の記事「今年は「真田丸」でキタ! 青森県の恒例行事『田んぼアート』が開催 – ジモトのココロ(ジモココ)」から2ヵ月、この期間にどんな風に変化したのでしょうか? 青森県在住のブロガー斎藤美佳子さんにその現地を取材してもらいました。
第一会場「真田丸」は出演者が観覧
7月の見ごろ宣言式には石田三成役の山本耕史さんが、9月には真田昌幸役の草刈正雄さんが、それぞれ田んぼアート鑑賞に来ました
「こんなにそっくりにできるとは!」
巨大な稲のアートを目の前に、ご本人も驚嘆していたとのことです。そんな「真田丸」田んぼアートの変化を写真で見てみましょう。
(6月30日撮影)
(9月7日撮影)
さらに、今年は4階に新設された展望デッキと、従来の6階天守閣と2つの高さから見ることができます。4階のみは大人300円、6階からも見る場合は追加で200円を払いチケットを買います。4階に合わせて遠近法を計算して作図されている田んぼアートの技術。話しには聞きますが、実際に見比べてみると、遠くに向かって大きく長く伸ばしてバランスを取っている様子がよくわかります。
(6階天守閣より撮影)
第一会場の近くに田んぼアート商店街も
この第一会場は元々、田舎館村の役場と文化センターの建物が日本のお城風の建築になったことを活かして始められました。そのため、観光地らしい飲食店やお土産屋さんは普段はありません。しかし、田んぼアート期間は、ここに「田んぼアート商店街」ができるのです!
プレハブのお店やイスとテーブルが並び、名産品やご当地の味を楽しむことができます。田んぼアートにも使われている古代米・黒米を使ったアイス、サイダーもありますよ。
さらに奥には足湯もあります。45℃とちょっと熱めの天然温泉です。ぜひ、タオルを持って行きましょう。
第二会場のシン・ゴジラは、映画ファンの中で「ネタバレ」と騒然
この田んぼアートが公開された頃には、まだ映画「シン・ゴジラ」は封切りになっていませんでした。それまで作品の情報が制限されていたこともあり、映画公開と同時に爆発的な「シン・ゴジラ」情報がネット上にもあふれましたね。
そんな中、この「シン・ゴジラ」の田んぼアートが、映画を見てから見ると、もうアレにしか見えない!と話題になっています。
どのような図案が元になって、この田んぼアートの作図ができたのか気になりますね。
シン・ゴジラも秋色になって、ますます怪獣らしさが増してきました。
すぐ近くの「田んぼアート駅」(期間限定)に、在来線列車が向かっていると、ついついカメラを向けてしまうのも、作品を観てからですね。
「真田丸」の会場にはモチーフになった俳優が来ているので、もしかして次のゴジラは田んぼアートに来るのかも知れません??
なお、第二会場には石のアートもあります。こちらは季節が変わっても色は変わりません。今年のモチーフは石原裕次郎さん。ちゃんとタバコに火がついています!
稲刈りだってイベントになります
10月になると、田んぼアートも稲刈りが行われます。村民の方だけではなく、誰でも事前に申し込めば稲刈り体験ができます。田んぼアートの稲からとれたお米のおにぎりが、稲刈り後にはふるまわれるそうです。
春に田植え体験し、夏に見ごろを楽しみ、秋の収穫も体験できる。人口8000人ほどの田舎館村に、田んぼアートを通じて年間約30万人を越える観光客が訪れます。
日を追うごとに変化する稲の芸術、せっかくですから、一度と言わず二度三度と足を運んでみてはいかがでしょうか。
あ、冬ですか?
2016年は2月に第二会場の地で、雪原に足跡で幾何学模様を描く「スノーアート」に初挑戦していました!
2017年冬の予定はまだ公表されていませんが、きっとやるのでは?と期待しています。小さいけれどチャレンジ精神にあふれた田舎館村、これからの「次の一手」にも目が離せませんね。