レモン=黄色は大間違い!魅力が再認識される岩城島「青いレモン」

県外から「青いレモン」を作りに岩城島へ移住も

そんな「皮まで食べられる安全なレモン作り」に力を入れるのが、岩城島の農家の方々。温暖で柑橘系の栽培に適したこの島では、今のように国産レモンが注目を集めるようになるずっと前から、安全で美味しいレモン作りにこだわり、露地やハウス栽培でレモンを育てています。

緑色の国産レモンを「青いレモン」と呼び、島のPRイメージとするとともに、島全体で低農薬栽培にも取り組んでいます。

この岩城島の「青いレモン」の魅力を語るには、実際にレモンを手に取ってみるのが一番。一口食べてみればすぐにわかりますが、とにかくフルーティーでまろやか

その爽やかな甘さは、これまでの顔をしかめるほどすっぱーいレモンの常識を覆すほど! レモンはちょっと苦手……という人にこそおすすめしたい芳醇レモンです。

ちなみに、一般的な輸入レモンにくらべると、もっとも甘い時期の岩城島のレモンは、なんと糖度が倍の14くらいにもなるのだとか! 皮ごと食べられるので、生で使うのはもちろん、マーマレードやお菓子作りにも安心して使えます。

日本で栽培されているレモンの旬は秋。9月ころに濃い緑色の実をつけ、ちょうど今の季節、10月から11月にかけてこのグリーンレモンが一番美味しい時期を迎えます。そして、寒くなって気温が下がってくるとレモンの実もだんだん黄色くなっていくのです。

面白いのが、岩城島でレモン栽培をはじめ農業に携わる人々の中には、けっこう他県出身者が多いという点。小さな島ですが、Iターンの受け入れをはじめ、様々な新しい試みを積極的に行っている印象です。

「青いレモン」に加え「赤いレモン」もあったら面白いと、オレンジ色をした「姫レモン」や、「たまみ」など新種の柑橘類の栽培に力を注いだり、いわぎ物産センターでは、島で栽培したレモンを使ったジャムやお酒、お菓子など島の看板商品の開発を手がけます。

また、この岩城島産のレモンをエサとして育った「レモンポーク」なんていうユニークなブランド豚も展開しているんです。

知れば知るほど、面白い発見がある岩城島。旬の「青いレモン」を求めて、裏しまなみを訪ねる秋旅などいかがでしょう。

住所:愛媛県越智郡上島町

岩城島

  • image by:岩城島,小林繭
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
いま読まれてます

Page: 1 2

TRiP EDiTOR編集部 :TRiP EDiTORは、「旅と人生をもっと楽しく編集できる」をコンセプトに、旅のプロが語りつくす新しい旅行メディアです。