台湾を自転車で一周できるのか? 愛と優しさに包まれる「環島」の旅、スタート

3月の台湾は日没時間が18時ごろということもあり、17時からの出発だと、すぐに日が暮れてしまうためあまり遠くまで進むことができません。

なので、僕が最初に目指したのは台北の中心地から25kmくらい南西にある、牛の角のようなクロワッサンが有名な「三峡」(さんきょう)という街です。

提供:台湾観光局

ママチャリで日本一周の経験から、日没をすぎて真っ暗のなか黙々と走っていると虚しくなるし、いろいろと危険だということを知っていたので、暗くなったら基本的には走らないことに決めました。

25kmくらいの距離なら2時間くらいで進めるだろうと思い、あえて三峡という街を初日の目的地に選んだのです。

しかし、海外で自転車をこぐのは初めてだし、ましてや台湾初上陸なので道がまったくわかりません。標識も漢字表記とはいえ現地の言葉だし、標識の表記も見たこともないものばかり。どこをどう進めばいいのか、とても困惑しました。

そもそも台湾は日本と違って右側通行、自転車は車と同じく車道を走ります。そこ一つとっても日本といろいろ勝手が違うのです。

もちろん、はじめから上手く行くはずもなく、普段であれば台北から三峡までの25kmほどの距離は、GIANTの自転車であれば2時間くらいと踏んでいましたが、なにしろ道がわかりません。こまめにグーグルマップで確認しないとたどり着かないことにしばらくたってから気づきました。そう、道に迷ったのです。

そんなこんなで出発から5時間くらい経って、ようやく三峡の街に到着しました。時刻は21時を回っています。綺麗な虹色の橋を渡った先に三峡の街はあり、これから今夜の「公園という名の宿探し

今回の旅は、現金を日本円で1万円しか持って来なかったこともあるので、基本は野宿です。

街をうろうろして、ようやく本日の宿である公園を発見。しかし、さっそく蚊に刺されまくって困惑しました。虫除けを買うお金も、もったいないので我慢することにします。

初日からいきなり道に迷ったりしたものの、人は親切だし、GIANTの自転車は借りることができたし、治安も日本と変わらないし「なーんだ、環島なんて余裕だな」とタカをくくっていました。しかし翌日以降、あんなことやこんなことが起きるとは思ってもみなかったのです。(つづく)

次回予告「もう我慢の限界!」

本日の走行距離:台北〜三峡 25km(台湾一周まであと975km)

協力:GIANT一青妙「台湾環島日記」

※今回、大石さんが台湾一周に使用している自転車は、台湾の大手自転車メーカー「GIANT(ジャイアント)」の全面的なご協力をいただいています。

  • image by:大石樹
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