2019年の干支は亥(い)、いのしし年ですね。その意味で何かとイノシシの小話が役立つ1年になるはず。そこで今回は「猪」と「亥」、2つの漢字を使った難読漢字のクイズを作成してみました。年末年始、人と集まる機会があれば、ちょっとした余興に活用してみてくださいね。
「猪」と「亥」を使った漢字クイズ
イノシシに関する豆知識
「猪」という漢字は、犬という漢字が偏になった獣(けもの)偏と、「者」という文字が組み合わさってできていますよね。『漢字源』(学研教育出版)を調べると、意味は「犬(獣)+者(充実する、太る)」で、太ったイノシシを意味するそう。そのイノシシを家畜にした生き物がブタですね。
ちなみに「猪」という漢字は「豬」の俗字だと言います。俗字とは正字の反対で、世間に広く通用する文字。正しくは「豕」(いのこ)偏なのですね。「豕」は象形文字で、体が直線状で曲がらないイノシシ、またはブタの姿を描いていると言います。「豕+者(太る)」という字も、いかにもイノシシという雰囲気があって、たまらない魅力を帯びていますよね。
また、「亥」という漢字は時刻や方角を表す言葉でもありますよね。漢字の成り立ちとしては、頭部を上に向けたイノシシやブタの骨格を意味する象形文字なのだとか。体が直線状で曲がらないイノシシ、またはブタを表す漢字として「豕」があると先ほどご紹介しました。その「豕」と似ていますが、「豕」はイノシシやブタそのもので、「亥」はその骨組みを表すみたいですね。そのため骸骨、核など、何かの芯に含まれる硬い中心部を表す言葉にも使われるのだとか。
ちなみに、干支で「亥」が使われる理由は、十二進法の最後だから。十二進法では12で全てが出そろいます。言い換えれば、十二進法の「骨格」が全て形を整えた状態になるとも言えるため、「亥(ガイ)」という漢字を使うみたいですね。
以上、イノシシを表す2つの漢字、「猪」と「亥」の漢字クイズを紹介しましたが、いかがでしたか?手元の英和辞典には、北欧でイノシシが「森の騎士」と呼ばれ、大胆さの象徴として認知されているという情報もあります。引っ込み思案で何かとチャンスを逃してしまう人は、イノシシに学んで来年は少しだけ大胆に振る舞ってみると、何かが変わるかもしれませんね。
image by:Miroslav Hlavko/ Shutterstock.com