海外旅行に行って紙幣を手にすると、デザインが日本とは大きく違っていて、新鮮な感動を覚えますよね。なかには意匠がとても美しい紙幣もあり、思わず記念に持ち帰りたくなる瞬間もあるはずです。
そこで今回は「International Bank Note Society(国際銀行券協会)」が毎年発表する美しさ、デザイン、色使い、全体のバランス、安全技術などを総合的に評価し、投票によって選ばれた「Banknote of the Year(今年の紙幣)」の結果を参考に、世界の美しい紙幣をいくつかピックアップしてみました。
もしもその国に訪れる機会があれば、少し使わずに残しておいて、日本に持ち帰ってみると最高のお土産になってくれるかもしれません。
スイスの「フラン」
最初はスイスのフランから。上述のBanknote of the Yearの常連で2016年、2017年にも受賞し、2018年もノミネートされている美しい紙幣です。
スイス国立銀行によると、現行の紙幣は9回目の改定で、従来のような有名人の似顔絵ではなく、何かの動作を行う人の手、スイスの風景、国旗などのグラフィックによって構成されています。
日本も含めて通常の紙幣は世界的に見ても横位置が一般的ですが、スイスのフランに関しては縦位置のデザインです。色使いもカラフルで、世界で最も美しい紙幣のひとつと言えそうですね。
トリニダード・トバゴ「ドル」
トリニダード・トバゴのドルも、Banknote of the YearにおいてBanknote of 2014を受賞した美しい紙幣です。そもそもトリニダード・トバゴとはカリブ海に浮かぶ島国で、トリニダードとトバゴの両島からなる共和国ですね。
小アンティル諸島の一角を成す美しい同国からは、1ドル札、5ドル札、10ドル札、20ドル札、50ドル札、100ドル札と6種が発行されていますが、特に美しい紙幣はポリマーでできた50ドルです。
紙幣の右端には金の地色に地元の鳥が鮮やかに描かれ、目を引きます。2014年に初めて登場し、2015年にアップグレード版が発行されていますが、まさにその2014年にBanknote of the yearを受賞しています。
カザフスタン「テンゲ」
カザフスタンのテンゲもBanknote of the yearを、2011、2012、2013年と連続受賞しているほどの美しさを誇ります。
2011年は10,000テンゲ、2012年は5,000テンゲ、2013年は記念紙幣の1,000テンゲがそれぞれ『今年の紙幣』に輝いていますが、それ以外でも個人的にはカラフルな200テンゲも美しいと思います。
同国の紙幣は1テンゲから始まって、20,000テンゲにいたるまで、なんと14種類の紙幣が発行されていると、カザフスタン中央銀行の情報を見ると分かります。
日本は2,000円札を入れれば、わずか4種類。カザフスタンでは財布のお札入れがパンパンになるとは、旅人の間で有名な話なのです。
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