世界トップクラスの発展都市・東京。虎ノ門ヒルズや渋谷ストリームなど、真新しい施設や建物が続々と登場しています。
2019年5月に新元号「令和」をむかえ、翌2020年には東京オリンピック・パラリンピックを控えていますが、時代が変わっても古き良きレトロな建物をみると、まるでタイムスリップしたような懐かしい気持ちになるものです。
再開発が進む「東京都」に残されたレトロな建物たち
東京都都市整備局が発表している「市街地再開発事業」によると、都内21の地区が再開発予定地区とされています(2018年3月31日時点)。渋谷区や品川区、港区といった23区を中心に再開発が進んでおり、多くのエリアで大規模な工事がいま現在行われているのです。
そんな整備が進む東京都内ですが、どこか懐かしい古き良きレトロな建物が各所に数多く残されていることをご存じでしょうか。なかには近代的なビルが立ち並ぶオフィス街にポツンと、数十年前の歴史ある建物が誰かの思い出をその身に宿して立っています。
そこで今回は、都内にあるレトロ感あふれる美しい建物と、そのスポットをめぐるおすすめの散歩コースをご紹介します。駅からアクセスがよい場所が多いので、ぜひ東京観光の参考にしてみてくださいね。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
大橋眼科医院/足立区
まず紹介するのは、足立区北千住にあるレトロな建物から。北千住駅の西口を出て、駅前通りを日光街道へ向かって歩いていると、レトロな佇まいの「大橋眼科医院」があります。
こちらは大正時代の洋館のような出で立ちが特徴的な眼科医院です。その美しく瀟洒な見栄えは、初めて見た方が眼科だとは気づかないほど。
現在の建物は1917(大正6)年に建てられた前身の洋館を解体した際、地域の方々から惜しみの声があったため、改めて当時の姿を元に建てられたのだそう。
NTT千住ビル/足立区
北千住駅から日光街道を過ぎたところに位置する「NTT千住ビル」。1929(昭和4)年に日本武道館や京都タワーなどを手掛けた山田守氏などによって建てられ、現在もNTT東日本のビルとして使われています。
昭和初期に流行したスクラッチタイルや縦窓、丸みを帯びたつくりなど近代建築の要素が詰め込まれていて、当時の技術や美意識をひしひしと感じますね。
大型の駅ビルができたり、駅西口地区の再開発事業が行われた北千住周辺は、このような歴史感じる建物が意外と少なく、同施設は存在感や迫力すら感じるその佇まいで、いまも昔も街を見守り続けています。
喫茶 蔵/足立区
北千住駅の近くの路地裏にある喫茶店「喫茶 蔵」。その名の通り、昭和初期に建てられた蔵を改築して造られた喫茶店です。
その佇まいからメディアでも取り上げられることが多いため、喫茶店めぐりが趣味の観光客も続々と訪れているそう。
もともとは質屋だったそうで、妻壁には家紋、蔵には質屋だった当時の屋号が残されています。
名物はたいやきで、そのほかにもホットサンドやケーキセットなど、喫茶店定番メニューが満載。お散歩の途中、ゆったりとした時間が流れるレトロな喫茶店でで、心安らぐ時間を過ごすのも素敵ですね。
おすすめ散歩ルート
北千住駅〜喫茶 蔵〜大橋眼科医院〜NTT千住ビル〜大黒湯
北千住駅から「喫茶 蔵」でのんびり腹ごしらえ。ぐるりと周辺をまわってレトロ建物たちを楽しみ、最後は天然温泉が心地よい「大黒湯」で、さっぱり一汗流してみてはいかがでしょうか。
続いては、浅草寺や東京スカイツリーといった名所が点在する下町・台東区のレトロな建物をご紹介します。