氷のホテルにお祭りも。冬こそ訪れたいカナダ・ケベック州5つの魅力

カナダ旅行と言えば、いつがベストシーズンだとイメージしますか?おそらく美しい紅葉を満喫できる秋を思い描く人が多いと思います。

実際に日本人ツアーに対応する現地ガイドの日本人によると、秋ごろが最も忙しく、冬は観光客が少ないために出稼ぎに出ると言っていました。

しかし、実は冬もとても楽しいカナダ。冬にこそ訪れないと味わえない魅力がたくさんあります。そこで今回はカナダの中でも東部のケベック州、ケベック・シティやモントリオールを旅先に想定して、冬こそ訪れたい5つの理由を紹介したいと思います。

理由その1:北米最古の商店街の美しい雪景色を楽しめる

カナダの東部に、ケベックという巨大な州があります。北部は北米大陸をスプーンでえぐりとったようなハドソン湾に面しており、南部はアメリカと国境を共にしている、人口およそ839万 (2018年時点)ほどの州ですね。

アメリカとの国境に沿うようにしてセントローレンス川が流れており、大西洋の方から見ると川幅がぐっと1kmまで「狭く」なる場所に、ケベック・シティがあります。

同市は1608年から続く400年近くの歴史を誇る古都で、城壁に囲まれた旧市街は1985年、世界文化遺産にも指定されています。

著名な米『Travel+Leisure』誌ではカナダで最も素晴らしい旅先としても評価された同市。その一角には、石畳の歩道にお土産屋やビストロが軒を連ねた北米最古の商店街「Rue du Petit-Champlain(プチ・シャンプラン通り)」があるとご存じですか?

四季を通じてチャーミングな表情を楽しませてくれますが、冬には雪で彩りに変化が生まれ、格別に愛らしい景観を満喫させてくれます。数百年前に建てられたフランス植民地時代の建物もいまだに残るエリア。

プチ・シャンプラン通りから見て、がけの上にそびえる世界的なホテル、フェアモント・ル・シャトー・フロントナックも、希代の眺めですよ。


理由その2:国技アイスホッケーの異様な盛り上がりを体験できる

試合会場にはたくさんの人が押し寄せる(筆者撮影)

カナダの国技は、アイスホッケーだとご存じでしたか?

アメリカの都市にあるアイスホッケーチームと合同で、カナダではプロのアイスホッケーリーグが運営されており、中でも最古の歴史を誇るモントリオール・カナディアンズの人気ぶりは、日本人の想像を絶しています。

試合の当日は、モントリオールやケベック・シティの町中にあるバーで人々が熱心にテレビ観戦していますし、モントリオールで試合の話題を出すと、誰もが直近の試合結果とスコアを知っているほど。

モントリオール・カナディアンズの本拠地である、1996年に落成したベル・センターの周辺は、試合当日にダフ屋が出るほど人気で、21,000席以上の客席は常にぎっしりと来場者で埋まります。

試合内容や競技のレベルの高さはもちろん魅力的ですが、音響や映像を使った試合の盛り上げ方も抜群で、試合開始前から試合後のヒーローインタビューに至るまで、客席からは絶叫に似た声援がずっと聞こえ続けています。

対戦相手が米国チームの場合、試合前に米国の国歌も流れる(筆者撮影)

プロの試合でなくても、冬は湖や川の凍った場所にアイスホッケー場を作り、親子や友達同士がアイスホッケーをして遊んでいる様子も見られます。

「日本では相撲は今でも人気なの?」とカナダ人に聞かれた経験がありますが、「本当にカナダではアイスホッケーが人気なの?」と思ったら、冬のカナダにぜひとも出かけてみてください。ちょっとしたカルチャーショックを受けるはずですよ。

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