雪景色の美しさ、凛とした空気、そして温泉で温まる至福のひととき。冬という季節は、一見すると寒さゆえに旅行を控えたくなる時期かもしれません。しかし、旅を愛する人々にとって、冬はほかの季節では味わえない特別な魅力に満ちた、まさに旅のベストシーズンなのです。
50歳からの旅と暮らし発見マガジン『ノジュール』が実施した調査では、724名の旅好き読者から貴重な回答が集まり、冬の旅行に対する意外な実態と、その魅力が明らかになりました。この調査結果を通じて、冬ならではの旅の楽しみ方をご紹介いたします。
冬だからこそ良い。寒さを超えた旅の魅力
調査結果で最も注目すべきは、旅好き読者の実に81.5%が冬の季節にも旅行を楽しんでいるという事実でした。具体的には、毎年必ず冬に旅行するという熱心な旅行者が38.5%、時々出かけるという人が43.0%という内訳になっています。
この高い数字は、寒さという物理的な障壁を超えて、冬という季節そのものに独自の価値を見出している旅行者の姿を浮き彫りにしています。夏の賑わいや秋の紅葉シーズンとは異なる、冬だけが持つ静謐な雰囲気や特別な体験が、多くの旅行者を惹きつけているのです。
また、閑散期とされる冬にあえて旅行をする人の割合は、さらに驚くべき数字を示しています。「よくある」「時々ある」と回答した人を合わせると約9割に達しており、旅を愛する人々にとって冬の閑散期こそが、むしろ狙い目の旅行シーズンとなっていることがわかります。
冬旅だからこその魅力がある
冬の旅行で楽しみにしていることについて尋ねた結果、圧倒的な支持を集めたのが「温泉」で66.9%の回答を獲得しました。続いて「冬のグルメ」が57.3%と高い人気を誇り、この二つが冬旅の楽しみの中心となっていることが明確に示されています。
温泉が冬に特別な意味を持つのは、単なる入浴施設以上の価値があるからです。外気の冷たさと温泉の温かさのコントラストが生み出す格別な心地よさ、雪見露天風呂での幻想的な体験、湯上がりの爽快感。これらは冬という季節だからこそ最大限に味わえる贅沢なのです。
冬のグルメについても、この季節ならではの魅力が満載です。カニやブリ、牡蠣といった海の幸が最も美味しい時期を迎え、鍋料理や温かい郷土料理が体を芯から温めてくれます。地酒の新酒が出回る時期でもあり、その土地ならではの冬の味覚を堪能することができるのです。
興味深いことに、「歴史や文化」を冬の旅で楽しむという回答も42.4%と高い数値を示しています。これは、観光客が少ない冬の季節だからこそ、寺社仏閣や歴史的建造物をゆっくりと鑑賞でき、その土地の文化により深く触れられるという冬旅の利点を表しているのでしょう。
季節限定の魅力を求め、「関西」が冬旅のトップに
冬の旅行でよく訪れるエリアについての質問では、「関西エリア」が第1位となり、関東、東海、甲信越、九州と続く結果となりました。
関西エリア、特に「京都」が人気がある背景には、冬ならではの特別な体験があります。「冬の特別拝観のために京都へ」というコメントが象徴するように、通常は非公開の寺院や庭園が期間限定で公開されることが、冬の京都旅行の大きな魅力となっています。
また、「永平寺へ雪景色を見に」という声もあり、雪化粧した歴史的建造物の美しさを求める旅行者の姿が浮かび上がります。
グルメを目的とした旅も人気です。「カニを目的に福井県三国へ」というコメントに代表されるように、冬の日本海側は海の幸の宝庫として多くの旅行者を惹きつけています。ズワイガニや越前ガニといった冬の味覚の王様を求めて、日本海沿岸の温泉地を訪れる旅行スタイルは、冬旅の定番となっています。
東海エリアでは「東海岸、南伊豆、修善寺など伊豆半島の温泉地」という回答が見られ、比較的温暖な気候と豊富な温泉資源を持つ伊豆半島が、冬の旅行先として根強い人気を誇っています。
また、「奥日光などのバードウォッチングができるところ」という興味深いコメントもあり、冬の自然観察を楽しむ旅行者の存在も確認できました。
冬旅を選ぶ理由は?閑散期だからこその価値がある
なぜ人々は冬の閑散期にあえて旅行をするのか。その理由を探ると、現代の旅行者が求める旅の本質が見えてきます。
最も多かった回答は「その季節ならではの魅力がある」で62.2%を占めました。この数字は、冬という季節が単なる旅行の障害ではなく、むしろ積極的に選ぶべき理由そのものになっていることを示しています。
雪景色、冬の味覚、特別公開、そして冬だけの風情。これらは他の季節では決して体験できない、冬という時期限定の貴重な価値なのです。
次に多かった理由が「混雑を避けたい」で55.4%でした。観光地の混雑は旅の満足度を大きく左右します。人気の寺社仏閣も冬の平日であれば静かに参拝でき、写真撮影も思いのまま。レストランや温泉施設も待ち時間なく利用できることが多く、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
「冬の静かな雰囲気を楽しみたい」という回答も42.2%に達しています。これは、賑やかさではなく静寂を求める、成熟した旅行者の志向を表しています。雪に包まれた静かな温泉街、人影まばらな歴史的街並み、凛とした空気に満ちた神社仏閣。こうした冬の静謐な雰囲気こそが、心を落ち着かせ、深い旅の体験をもたらしてくれるのです。
その他の理由としては、「家族の休みを合わせやすい」という実用的な理由や、「特別公開や拝観などが多い」といった文化的な魅力を挙げる声もありました。
冬は年末年始の休暇を利用しやすく、また多くの寺社が冬の特別拝観を実施するため、普段は見られない貴重な文化財に触れる機会が増えるのです。
冬の沖縄という新発見。オフシーズンの隠れた魅力
冬の旅行先として意外な魅力を持つのが「沖縄」です。調査では32.9%の人が冬の沖縄旅行を経験しており、そこには本土とは異なる冬の楽しみ方が広がっています。
冬の沖縄旅行経験者からは「冬の沖縄で桜と最速で出合う」というコメントが寄せられました。沖縄では1月〜2月にかけて日本で最も早く桜が開花し、本土ではまだ厳しい冬の最中に、ひと足早い春の訪れを感じることができるのです。緋寒桜の鮮やかなピンク色が青空に映える光景は、冬の沖縄ならではの絶景といえるでしょう。
「伊江島でのホエールウォッチング」という回答も注目に値します。冬から春にかけての沖縄近海は、繁殖のために北から南下してきたザトウクジラに出会える絶好のシーズンです。雄大なクジラのブリーチング(ジャンプ)やテールスラップ(尾びれで水面を叩く行動)を間近で観察できる体験は、冬の沖縄旅行の大きな魅力となっています。
さらに、「プロ野球の沖縄キャンプに行く」という楽しみ方も紹介されています。2月〜3月にかけて、多くのプロ野球チームが沖縄でキャンプを行い、温暖な気候の中で選手たちの練習を間近で見学できます。スポーツファンにとって、冬の沖縄はシーズン前の選手たちと触れ合える貴重な機会を提供してくれるのです。
夏のリゾート地としてのイメージが強い沖縄ですが、オフシーズンの冬こそ、混雑を避けてゆっくりと沖縄の歴史や文化、自然に触れることができる季節なのです。
やちむん(沖縄の焼き物)や紅型(沖縄の染物)といった伝統工芸を体験したり、世界遺産の史跡を静かに巡ったり、やんばるの森で満天の星空を眺めたり。リゾートとは異なる、大人の沖縄旅行が冬には待っているのです。
今回の調査が明らかにしたのは、旅を愛する人々にとって冬は決して避けるべき季節ではなく、むしろ積極的に選ぶべき特別な旅行シーズンだということです。
寒さという先入観を超えて、冬という季節そのものが持つ独自の価値に目を向けてみてください。雪景色の美しさ、温泉の格別な心地よさ、冬の味覚の豊かさ、そして静寂に包まれた観光地の趣。これらすべてが、冬という季節を旅のベストシーズンへと変えてくれるのです。
- source:「ノジュール編集部調べ」(via PR TIMES)
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