世の中には、知られざる芸術家が多数存在します。芸術家が富や名誉を鑑みず、ただひらすら自らが理想とする作り続ける芸術作品。
なかには人々に知れ渡り、いつしか人気の観光スポットとなる作品もあります。そこで今回は、ちょっぴり不思議な製作ストーリーとともに観光地をご紹介しましょう。
目次
- 1彩虹眷村/台湾
- 2ロック・ガーデン/インド
- 3シュヴァルの理想郷/フランス
- 4ピカシエットの家/フランス
- 5サルベーションマウンテン/アメリカ
彩虹眷村/台湾
台中市にある「彩虹眷村(さいこうけんそん)」。現在では観光スポットとして世界的に知られている村ですが、もともとは老朽化のため取り壊されるはずだった軍人の住宅地だったのです。
そんな村に壁画アートで世界的に有名な黄永阜さんが家や地面をカラフルにペイント。この絵が学生たちの心を掴み、台中市に眷村を文化資産として保存するよう申請されました。このことがきっかけで、取り壊し計画は白紙になり、周辺を公園として整備することになったのです。
- ・スポット詳細記事
- >>>目まぐるしいほど鮮やか。おじいちゃんが一人で描いた、台湾「彩虹眷村」(掲載日2019/01/18)
ロック・ガーデン/インド
インド北部の都市であるチャンディーガルにある公園「ロック・ガーデン」には、数多くの人形や動物の像が並んでいます。これらの像は、壊れた自動車部品、便器、陶器などの産業廃棄物で造られているのです。
製作が開始されたのは1957年。当時、道路検査員だったネック・チャンドさんが1人でコツコツと作り始め、なんと2015年に亡くなるまで作り続けたそうです。
チャンドさんは、木々に囲まれた場所で密かに製作を続けていましたが、やがて市の役人に見つかってしまいます。壊されるかと思いきや、そのユニークさを市長が評価。市の公園として認定されたのです。
シュヴァルの理想郷/フランス
1879年の、とある日。郵便配達夫のフェルディナン・シュヴァルさんは、この地で石につまづきました。その石をみてみると、非常に奇妙な形をしていたそうです。
シュヴァルさんはその石からひらめきを受け、それ以降、郵便配達の途中に気に入った石に目をつけては拾い、自宅の庭に石を積み上げるという奇妙な生活が始まりました。 そして、33年後の1912年。ついに「宮殿」が完成しました。
作品はなんと縦12~14m、幅26m、高さ10mもの大きさを誇り、1969年にはフランスの文化財に登録されました。
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