2019年もロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手を始め、日本人メジャーリーガーたちの活躍が毎日のように報じられています。
日本からはメジャーリーグの観戦ツアーも相変わらずの人気のようですが、実はアメリカではマイナーリーグ(MiLB)も人気を集めているのです。
マイナーリーグの球団はこんなにある!
「日本プロ野球」と「米国メジャーリーグ」、同じルールで成立するスポーツのプロ組織でありながら、その2つの間にはさまざまな違いがあることはよく知られています。その中でも、最も大きな違いのひとつとして、ファーム組織の層の厚さを挙げてよいでしょう。
日本プロ野球には2軍までしかない(一部、3軍をもつ球団もありますが)ファームのチームが、メジャーリーグの場合は7階層にも及びます。
日本の2軍にあたるAAA(トリプルA・3A)、3軍にあたるAA(ダブルA・2A)、それより下に1A アドバンスド(アドバンスドA)、1A(クラスA)、1Aショート(ショートシーズンA)、ルーキー・アドバンスド、ルーキーリーグと続き、各球団がメジャーと合わせて8つものチームを持っているのです。
メジャーリーグは北米に30球団あります。それぞれが7つのマイナーチームを抱えているとすれば、単純計算で約210チームになります。
実際には、球団によってはある階層にチームがないことがありますし、逆に同じ階層に2チームを持つケースがあって、全体のチーム数は多少上下しますが、それでも日本プロ野球との違いは歴然としています。
マイナーリーグは、それぞれが独自の歴史と伝統を持っている
単に数が多いだけではなく、マイナーリーグのほとんどはメジャーリーグとは契約で結ばれた別会社であることが日本プロ野球と大きく異なる点です。
例を挙げますと、ロサンゼルス・エンゼルスとその傘下3Aの「ソルトレイク・ビーズ」は同じ系列ではありますが、経営母体は異なります。
マイナー球団はメジャー球団が保有する選手を起用して、それぞれのリーグ戦を戦います。選手のサラリーはメジャー球団が負担して、それ以外の費用収益はマイナー球団の独立採算になります。
あくまで契約に基づいた関係ですので、あるマイナー球団が別のメジャー球団の系列に移るということもよくあります。例えば、2017年からエンゼルスの2Aに入った「モービル・ベイベアーズ」はその直前まではアリゾナ・ダイヤモンドバックスの傘下でしたし、今までに4回、上部組織を変えています。
自然と、マイナーリーグのチームもまたその球場も、上部メジャー球団とは関わりなく、それぞれが独自の歴史と伝統を持っていることも珍しくありません。
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