大自然あり、歴史的遺構あり、建造物あり…とさまざまなものが登録されている世界遺産。すっかり世界中に定着し、多くの観光客が足を運んでいます。
そんな世界遺産ですが、なかにはもともとお墓だったスポットも多く存在することをご存じでしょうか。そこで今回は、世界遺産となっているお墓をピックアップしてご案内しましょう。
タージ・マハル/インド
インドのアーグラにある「タージ・マハル」は、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、死去した愛妃ムムターズ・マハルのために建てた墓です。1653年に完成したこの墓標は、1983年に世界遺産に登録されています。
産後のひだちが悪く1631年に死去したムムターズ・マハルの遺言によって建てられたこの墓標は、南北560m、東西303m。広大な敷地内には、モスク、前庭部、大楼門、庭園、墓廟など多くの建造物が建っています。
墓というには、あまりにも素晴らしい構造や美しい外観。皇帝シャー・ジャハーンが、いかにムムターズ・マハルを愛していたかがよくわかりますね。
デリーのフマユーン廟/インド
インドのデリーにある「デリーのフマユーン廟」は、ムガル帝国の第2代皇帝フマーユーンの墓廟。つまり、「タージ・マハル」よりひと足早く完成した墓です。
1993年に世界遺産に登録されたこの墓標の庭園は、4つの正方形のエリアに分かれており、それぞれのエリアに美しい水路や園路が造られています。
メインの霊廟は、上部にドームを有する二重構造。この美しい造形は「タージ・マハル」に影響を与えたといわれています。
メンフィスのピラミッド地帯/エジプト
エジプトの都市ギザの南にあるメンフィスは「ピラミッド地帯」として有名なスポット。1979年に世界遺産に登録されました。
ここには、有名なクフ王のピラミッドをはじめとするギザの三大ピラミッドやスフィンクスがあり、世界的に有名な観光地として多くの方が訪れています。
ギザの三大ピラミッドには、それぞれクフ王、カフラー王、メンカウラー王が埋葬されており、高さ138.8m、底辺の長さは約230mにも及びます。実際に訪れると、あまりの大きさに圧倒されることまちがいなし。
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