一歩踏み入れたら、異世界。独特の空気流れる世界遺産の美しいお墓6選
古代都市テーベと墓地遺跡/エジプト
エジプトのテーベ一帯には、ルクソール神殿とカルナック神殿や、王家の谷と王妃の谷があります。王家の谷には、64墓もの古代エジプトの王たちの墓が存在。このなかには、有名なツタンカーメン王の墓も含まれています。
また、王妃の谷には、主に王妃が埋葬されている墓が集まっています。そのなかでも有名な墓は、第19王朝のファラオラムセス2世の第一王妃であるネフェルタリのもの。独特な空気感に包まれているこの遺跡は、一度は訪れておきたい世界遺産です。
ネムルト山の巨大墳墓/トルコ
トルコの東部にある標高2134mのネムルト山。この頂には、紀元前62年にコンマゲネ王国の王アンティオコス1世が築いた墓所があります。
墓所に設置されたとされる王の像は頭部しか発掘されていませんが、8~9mにも及ぶと予想されています。このほかにも、ゼウス、アポロ、ヘラクレスなどのギリシャ神話やペルシャ神話に登場する神々の像も並んでいるため、見逃せない観光地のひとつといえるでしょう。
1987年には「人類の創造的才能を表現する傑作」、「現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠」、「人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例」として世界遺産に登録されました。
観光シーズンは6月から8月にかけて。特にこの時期は、多くの観光客でにぎわっています。
スコーグスシルコゴーテン/スウェーデン
スウェーデンの首都ストックホルムの郊外にある「スコーグスシルコゴーテン」は、共同墓地で1994年に世界遺産に登録されています。
完成したのは最初ではありませんが、スウェーデンではじめて火葬斎場として計画されたこの墓地のコンセプトは「森の火災場」。人は最終的には森に還るという北欧人の死生観にのっとったものなんだとか。
1930年代から40年代にかけて、アメリカのハリウッドで大活躍した伝説の大女優グレタ・ガルボが眠っていることでも知られ、20世紀以降の建築作品としては、世界で最も早い世界遺産登録となっています。
お墓と聞くと、なんとなくこわいイメージを抱きがち。しかし今回ご紹介した世界遺産は、どこも神秘的で美しいスポットばかりです。
世界遺産に選ばれるほどの墓が造られる人物とは、一体どのような人物なのか。足を運び、その息吹を感じてみてはいかがでしょうか。
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