大阪市の水道水がモンドセレクションを受賞したのは2011年。公営の水道水が国際的な品評会で金賞を受賞したというニュースで、当時はすごく話題になりました。
しかも「水がまずい」といわれていた大阪市が高度浄水処理を導入し、評価を一変させたことから、かなりの驚きがあったのです。
その後、大阪のような高度浄水処理施設を持つ大都市ではなく、水源の奇麗な自治体(水道事業体)が、公営の水道水を次々とモンドセレクションに出品し始めます。
近年のニュースでいえば、島根県の松江市、千葉県の習志野市、山梨県の甲府市も金賞、または最高金賞を獲得しています。
北海道の苫小牧市の水道水も道内初で金賞を手にしていますよね。
こうなってくると、少し賞の重みが軽くなってきてしまう気もしますが、なかには同一の県内で4カ所の自治体(水道局)が受賞しているような県もあります。それがずばり、富山県です。
そこで今回は、ある意味「水道王国」ともいえる富山県の、ちょっぴり気になるボトル入り水道水を紹介します。
富山県は県庁所在地をはじめ県内4つの自治体が受賞
地下水を水道水として提供している自治体も含め、地域の水道水をペットボトルやアルミ缶に入れ、販売(または配布)している自治体は、日本水道協会のホームページ情報を見ると、少なくとも全国に161カ所あるとわかります。
モンドセレクションは誰でも出品ができますが、出品料として1,200ユーロ(14万円ほど)が必要になるため、すべての自治体が自分たちの水道水を出品しているとは到底考えられません。
ですから、受賞歴がなくても受賞商品と同じくらい美味しい水道水も、161の自治体のなかにはたくさん存在していると考えられます。しかしそうした状況を無視して、とりあえず富山県に目を向けると、
- 『とやまの水』(富山市)
- 『いいみず いみず』(射水市)
- 『うおづのうまい水』(魚津市)
- 『高岡の水』(高岡市)
という4つの自治体の水道水が、モンドセレクションで金賞、または最高金賞を獲得しているのです。
しかも富山は、1985年の旧環境庁「名水百選」に4カ所、2008年の環境省「平成の名水百選」でも4カ所、選定地を持っています。
この数は熊本県と並んで全国で最多なので、富山は水が美味しい土地だといっても間違いではなさそうです。
Page: 1 2