実は「パン」大国の台湾で、世界一にもなった絶品パンを食べ比べ

受賞歴のあるパンを贅沢に食べ比べ

過去に世界チャンピオンや２位となったパンなど、４種類が組み合わせになったセットメニュー冠軍的滋味（360台湾ドル）をいただくことにしました。

プレートの上には、以下の4種類が並びます。

• 酒釀桂圓麵包／2008年「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー」で台湾代表の一員として2位獲得
• 荔枝玫瑰麵包／2010年、上記大会のマスター・ド・ラ・ブーランジュリー（個人戦）で世界チャンピオンを獲得
• 梅引茶香／2016年、上記大会の飾りパン部門で第2位獲得
• 春鹽布里歐／同店限定販売で1番人気商品

これらを一度に味わえ、さらにエシレバターが丸ごと1個ついてくるという贅沢なセットになっています。

もちろんこれらのパンは店頭で購入することもできますが、チャンピオンパンはかなりの大きさなので、世界レベルのパンを食べ比べしてみたいという方にぴったりですね。

チャンピオンパンは外がカリカリ、中はもっちりの弾力感で、とても食べ応えがあり、味と量ともに大満足。

最初はそのまま、そのあとにエチレバターやヴァージンオリーブオイルのバルサミコ酢入りをつけて食べてみます。どれも味がガラリと変化して、チャンピオンパンの奥深さを感じられるはずです。

2010年に見事優勝を勝ち取ったパンが「荔枝玫瑰麵包」（ライチとバラのチャンピオンパン）。それぞれ「荔枝＝ライチ、玫瑰＝バラ、麵包＝パン」という意味です。

バラの花びら、ドライライチ、クルミ、そしてライチリキュールなどを練り込んで作っているドライフルーツのハードパンです。手で持った瞬間、バラとライチの華やかな香りがします。

食べたびにその香りがどんどん鼻から抜けていきます。外は硬めですが、中はもちもち食感で柔らかく、パサつき感ゼロ。たっぷりのドライライチの甘さとクルミのサクサク感がたまりません。

「梅引茶香」（梅と紅茶のパン）は、2016年に準優勝したパン。梅といっても日本で食べる梅と違って酸味が強くありません。

ジューシーで味が濃く、甘酸っぱい梅と一緒に、カシューナッツやクルミの食感が楽しめます。もっちりとしたパンに練り込まれた紅茶は、香りで楽しませてくれます。

「酒釀桂圓麵包」（リュウガンとワインのパン）。材料は5日間燻製したドライリュウガン、クルミ、パン生地には赤ワインが混ぜられています。ハード系のパンですが、ちょっと柔らかめなので食べやすかったです。

少しアルコールの匂いがしますが、ドライリュウガンとクルミがごろっと入っていて食べごたえ十分でした。

リュウガンは日本ではあまり聞きなれないフルーツですが、台湾では一般的。ライチと同じ常緑高木の果実で、皮の色が薄い茶色なだけで、中身はライチと同じような甘い果肉が入っています。

同席した友人はフレンチトーストをオーダー。少しおすそ分けしてもらいました。注文してからちょっと待ちますが、フレンチトーストにはハチミツ、パイナップルソース、マスカルポーネが乗っています。

中までミルクが染み込んでいるのですが、ふわふわしていて、とっても美味でした。また、こちらのカフェで飲めるコーヒーは、バリスタ大会で優勝したことあるオーナーの「FikaFika」カフェとコラボしたものだそうです。

お土産に買って帰りたくなる

パン販売エリアでは、店内には世界一になったパンのほか、こだわりの製造方法で作られた約70種類のパンがずらりと並んでいます。ハード系をはじめ、台湾や日本などのパンもあります。奥のキッチンではパンを焼いているので、いい香りが店内中に漂っています。

世界チャンピオンになった「荔枝玫瑰麵包」は、ライチのイラストを表面に焼きこんであり、片手では持てないほどの大きさです。買うときはカットしてもらったほうがいいでしょう。ちなみにパンは、常温で2～3日、冷凍なら2週間保存できるそうです。

また、パナップルケーキというとサニーヒルズなどが有名ですが、こちらのお店でも台湾名物のパイナップルケーキを販売しています。

パイナップルケーキの商品名になっている「無嫌」は呉さんのお母さんの名前だそうで、苦労しながら育ててくれたお母さんを思って名付けられたといわれています。

小ぶりなパイナップルケーキで、しっとりとした優しい味わい。人気商品のひとつになっているようです。

カフェでくつろぎながら世界チャンピオンのパンをいただき、最後にお気に入りを買って帰る。奥深い台湾グルメを体感しに、観光のついでに足を運んでみてはいかがでしょう。

• image by:岡田すみえ
• ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。