広島県民は「ワニ」を食べる?年末年始に食べたい、おもしろ県民フード

image by:Yei Theodora Ozaki/Japanese Fairy Tales,Kakuzō Fujiyama [Public domain], via Wikimedia Commons

日本版フォーチュンクッキー「辻占」/北陸地方

image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

正月には縁起のいいお菓子を食べる地域もあります。例えば石川県金沢市や富山県の南砺市周辺、昔の加賀藩に伝わる、「辻占(つじうら)」ですね。

辻占とは簡単にいえば「フォーチュンクッキー」のようなお菓子です(フォーチュンクッキーは辻占が海を渡って海外に伝わったという説もあり)。

加賀銘菓の老舗・諸江屋の『辻占福寿草』のように、せんべいに謎めいたメッセージが入っている場合もあれば、南砺市の山道製菓所『つじうら』のように、あめの中におみくじのような紙が入っている場合もあります。

image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

北陸では知られたお菓子で容易に手に入りますので、旅先の北陸で迎える新年に何か示唆的なメッセージを受け取りたい場合は、最適な食べ物かもしれません。

加賀銘菓の老舗・諸江屋からは、お正月限定で福徳せんべいも発売されています。もなかの皮の中に、打ち出の小づちなど、おめでたい玩具が入ったお菓子です。何が出るかで1年の吉凶が分かるかもしれません。

お菓子の中に入っているメッセージimage by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

ちなみに辻占に似たお菓子として、山形県の庄内地方で愛される、「からからせんべい」にも注目です。必ずしも正月の縁起物、正月の験担ぎといった意味がある食べ物ではありませんが、

<フォーチュンクッキーのごとく福を呼んでくれそう>(『完全保存版 家庭画報のお正月 しきたりと料理』(世界文化社)より引用)

な食べ物。

からからせんべいimage by:photolibrary

黒蜜と麦粉で作ったせんべいの中に、約150種類を超える愛らしい民芸品の玩具が入っています。年末年始に山形旅行をする際には、併せてチェックしてみてくださいね。

今回は、全国の年末年始に食べたい、ちょっと変わった各地の県民フードをご紹介しました。山陰地方などでは「ワニ」を食べる文化があったり、大阪府や京都府では食べずに置いておく「睨むタイ」がいたりと、おもしろい食べ物がたくさん。みなさんもその土地を訪れた際は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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