日本には素晴らしい「木造建築物」が多くあります。一方、海外に目を向けてみると、そこにも驚くような作りの素晴らしい木造建築物が数多く存在していることをご存じでしたか?
なかにはまだ完成していないものや、釘を1本も使わずに作られた芸術作品のようなものまで。そこで今回は、世界にある美しくて貴重な木造建築物についてご紹介していきます。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
サンクチュアリー・オブ・トゥルース/タイ
タイのリゾート地であるパッタヤーにある木造の寺院である「サンクチュアリー・オブ・トゥルース」。1981年に建設が開始されたものの、現在でも未完成です。
こう聞くと、何かが思い浮かびませんか?そう。スペインのバルセロナにある世界遺産である未完成の教会「サグラダ・ファミリア」です。
このため、アジアのサグラダ・ファミリアとも呼ばれています。サグラダ・ファミリアは木造ではありませんが、こちらの寺院は木造です。ただし未だ建築中のため、見学にはヘルメットの着用が必要になります。
シュエナンドー僧院/ミャンマー
ミャンマーの都市マンダレーにある「シュエナンドー僧院」は、かつてビルマだった時代の最後の王朝であるコンバウン王朝の最後の国王だったティーボー王が、1880年に建てた建築物です。
ティーボー王は瞑想するためにこの僧院を建てました。材料には、高級材としてさまざまな用途に用いられ、銘木とされるチーク剤をふんだんに使っています。一見すると地味な印象がありますが、繊細で内部に入ると心が落ち着くと評判です。
プレオブラジェンスカヤ教会/ロシア
ロシア連邦カレリア共和国のオネガ湖に浮かぶ島であるキジ島には、ロシアの各地から多くの木造建築物が移築されており、それらは世界遺産に登録されています。
そのなかのひとつである「プレオブラジェンスカヤ教会」はロシアでも最古の教会です。釘を1本も使っていない独特の工法で造られており、生神女庇護聖堂、鐘楼、顕栄聖堂の3つの建築物が絶妙なバランスで構成されています。暖房がないため、寒いロシアの冬の期間は使用されず、夏だけ使用されるそうです。
ドゥンガン・モスク/キルギス
中央アジアにある旧ソ連だったキルギスのカラコル市にある「ドゥンガン・モスク」は、中国系のドゥンガン人のためのモスクです。
彼らは、イスラム教徒だったため、モスクでありながら中国風の作りになっています。建設されたのは20世紀初頭。一見すると仏教の寺院にも見えるこのモスクは、イスラム教でないと中に入ることができません。
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