国内初の「監獄ホテル」も。元刑務所に泊まれる世界のおもしろホテル7選

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あのエルヴィス・プレスリーの名曲『監獄ロック(Jailhouse Rock)』にも「監獄」と使われるほど、意外と身近で、身近ではない存在の「刑務所」。

実は世界には元監獄を利用したホテルがいくつか点在しています。

そこで今回は、実際にある世界の監獄ホテルをいくつかご紹介していきましょう。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

HI・オタワ・ジェイルホステル/カナダ

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カナダの首都オタワにあるこちらのホテル、かつては刑務所として使われていましたが、1972年に閉鎖。

その後、刑務所に泊まれるホテルとしてリノベーションが施され、最上階は元の状態に復元。ツアーが行われるなど、リアルな刑務所での生活を楽しめるホテルとして人気を集めています。

フォーシーズンズ・ホテル・イスタンブール・アット・スルタンアフメット/トルコ

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イスタンブールのスルタンアフメット地区にあるホテルです。この地区は、世界遺産の「イスタンブールの歴史地区」の中心で、有名なトプカプ宮殿もここにあります。

そんな由緒正しい地区にあるのですが、約100年前に建てられたときは刑務所で、1970年代まで使われていたそう。現在はリノベーションされた後なので、ヨーロッパスタイルとアラビアンスタイルがミックスされた高級ホテルにしか見えません。

マルメゾン・オックスフォード・キャッスル/イギリス

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オックスフォードは、イングランド東部の都市です。こちらのホテルは、もともとは11世紀後半に建てられたお城で、18世紀から1996年まで刑務所として使われていました。

現在は内装も改修されて、洗練されたホテルになりましたが、ドアや窓、それに外壁は昔のままです。宿泊以外でも、中世の衣装姿のガイドによるツアーがありますので、オックスフォードへ行かれたら覗いてみてはいかがでしょうか。



ロイド・ホテル/オランダ

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アムステルダムにあるホテルで、2004年に開業しました。もともとは海運会社のロイド社が移民のために建てたホテルでしたが、その後ロイド社は破産。ホテルはアムステルダム市のものになり、いろいろな使われ方をされました。

そのなかには刑務所も。その後、ホテルへの改修を手がけのは、設計事務所MVRDVで、既存の設備を生かしたシンプルなデザインと、1つ星から5つ星までの客室をすべてそろえるというこだわりが個性的です。

ラングホルメン・ホテル/スウェーデン

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ストックホルムの中心部からほど近く、ラングホルメン島にあるホテルです。1975年に閉鎖されるまで刑務所でした。現在はホテルとドミトリータイプのホステルに大変身。

ドミトリーが2段ベッドでトイレやシャワーが共同なのを除けば、しっかりリノベーションされています。ホテル内にはミュージアムがあり、刑務所当時の写真や道具などが展示されているのも特徴です。

ベストウェスタン・プレミア・ホテル・カタヤノッカ/フィンランド

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ヘルシンキからトラムで約10分の街カタヤノッカにあるホテルです。1837年から2002年まで刑務所でした。多くの政治家が入所したことで有名で、そのなかには元大統領もいました。

ホテルに改修された後は、廊下が吹き抜けになっているところを除けば、リノベーションが行き届いています。レストランのウェイターが刑務官の服装をしたり、ステンレスのコップを使ったりと、ディテールで「刑務所らしさ」を体験することも可能です。

旧奈良少年刑務所/日本

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「旧奈良少年刑務所」は奈良監獄として建てられ、明治の「五大監獄」で唯一現存する赤レンガの建物です。同施設は1908(明治41)年、明治政府が監獄の近代化をアピールするため建設。その後、1946(昭和21)年からは奈良少年刑務所として使われてきました。

刑務所といっても、その作りは凝ったもの。設計は旧司法省技官の山下啓次郎氏が担当し、重厚なレンガ造りが特徴的です。建設から100年以上経過し、老朽化により2017年3月に惜しまれつつ閉鎖されました。

しかし保存を望む声が多くあり、建物の運営権がホテルを全国展開する企業に譲渡。2021年には史料館などを併設した国内初の「監獄ホテル」に生まれ変わることが決定していましたが、2024年に開業時期の延長が決定しています。

このように世界には多種多様な監獄がホテルに生まれ変わって現存しています。なかにはリアルな刑務所体験ができるようなレストランを併設しているホテルもありましたが、なかなか経験できることではありませんので、一度は行ってみたいものです。新型コロナウイルスが落ち着いたころには、旅先のホテルの候補にしてみてはいかがでしょうか。

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