年末年始は親族や友人など、誰かの家にお邪魔する機会も増えますよね。そうなると、気になってくる問題が「訪問時のマナー」。別にマナーが間違っていたからといって、人間関係がそれだけで完全に壊れてしまうわけでもないはずです。
ただ、マナーを知っていれば、自分も相手も訪問先で気持ちよく過ごせる可能性が高まるはず。
そこで今回はクールジャパン講師会の会長にして、『クールジャパン一般常識』の著者、日本の美徳文化の継承に力を入れる椎屋美根子さんに、年末年始の訪問マナーを教えてもらいました。
その1. 訪問時の服装とブザーの鳴らし方
忙しい年末年始、「こんにちは、来ちゃった」と突然の訪問をしては、やはり相手を困らせる可能性が大きいです。
事前の約束を取り付け(深夜、早朝を避けた午前10~11時、午後1~4時が理想)、約束を取り付けた以上は、当然ですが訪問の時間に遅れないようにしたいです。
逆に早すぎる到着も相手に迷惑なため、マフラー、帽子、手袋などを全部とり、コートを玄関の外で脱いで、身支度を整えてから、ブザーを時間きっかりに押せるように動きたいですね。
椎屋さんによると、「コートに関しては絶対ではありません。お迎えする側としても、寒い外で待たせる状態が心苦しいため、玄関に入ってから中で脱いでも問題はありません。作法も少しずつ変化しています」とのこと。
服装については、男性であればスーツやジャケット、女性であればスーツやワンピースがどのような場面でも無難だとか。逆にカジュアルすぎる格好は、
「相手の方に対して、例を尽くしていないという印象を与える場合もあります」との話。
もちろん、気の置けない友達の家に遊びに行く場合などは別ですが、ちょっと改まった場所に出かける際には、スーツやワンピース、ジャケットなどを選びたいです。
また、訪問先では必ず靴を脱ぎます。その意味で、靴下やストッキングに問題がないか、しっかりチェックしておきたいですね。
ちなみに、ブザーの鳴らし方について、
「玄関ブザーを鳴らす回数は、1回です。反応がないと何度も押してしまいがちですが、大変失礼な行為です。聞こえても迎え入れる側が手を離せない、反応できないというケースも考えられます。1回押したら、1分は待ちたいです」との話でした。