クマに変装して新年を祝う。海外のユニークな年末年始の過ごし方

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年末年始を祝ってはダメだと禁じられている?/ソマリア

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ベトナム、フィリピンなどさまざまな国の年末年始の過ごし方を紹介してきましたが、逆に年末年始は何もしないという国々があります。ずばり、イスラム教を国教に定める国々ですね。

そもそもイスラム教国家は、日本人と異なるイスラム暦(ヒジュラ暦)を採用しています。太陽暦(グレゴリオ暦)で暮らしている人たちがイスラム暦に従う必要がないように、イスラム暦で生きる人たちが、グレゴリオ暦の正月を祝う必要などありません。

ソマリアの首都モガディシュimage by:MDOGAN / Shutterstock.com

むしろ、鈴木紘司著『イスラームの常識がわかる小事典』(PHP新書)によれば、一部を例外として、基本的にイスラム教国家に暮らす人たちは、自分たちのイスラム暦の元日であっても、特に祝わないみたいです。

元日には何もしないどころか、元日を祝ってはいけないと禁じられている国もあるそう。

例えばアフリカ大陸の東岸に突き出したソマリアでは、ホテルなどがグレゴリオ暦の1月1日にパーティーやイベントを開催する現状を受けて、首都モガディシュにあるイスラーム法廷最高議会が祝祭を禁止したと、澤田治美監訳『世界のお正月百科事典』(柊風舎)に書かれています。

法廷最高議会の議長は、禁止条例を破った場合、厳しい罰則を与えるとまでアナウンスしたみたいですね。

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