日本の年末年始には、特徴的なイベントがたくさんありますよね。
除夜の鐘だとか、鏡開きだとか、お年玉だとか。こんな年末年始の風変わりな過ごし方、諸外国だとどのような習慣があるのでしょうか。
実は、世界にはユニークな過ごし方で新年を迎えるケースも少なくありません。そこで今回は海外の年末年始を紹介したいと思います。
大みそかにみんなでサウナに入る/フィンランド
フィンランドといえば、何を思い浮かべますか?
ロバニエミに住んでいるというサンタクロースでしょうか、フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスでしょうか、それともフィンランドの国土の形を擬人化した女の子のキャラクター、スオミネイトでしょうか。ムーミンを思い浮かべる人もきっと少なくないですよね。
人によってフィンランドのイメージはさまざまだと思いますが、やはりサウナも外せないですよね。
フィンテック グローバル株式会社と株式会社ムーミン物語の行った調査では、フィンランドの代表的なイメージとして、第7位にサウナがランクインしました。
フィンランド人のサウナ好きは世界的に見ても突出していて、国内には約300万カ所のサウナが存在しているといいます。
300万カ所が多いのか、少ないのか、ちょっと判断がつかないと思いますが、フィンランドの人口は約540万人ほど。2人に1つ以上のサウナが国内に存在し、かつ盛んに親しまれているのですね。
このサウナ、フィンランドではもちろん、年末年始にも利用されます。日本人にも江戸時代などは元日に銭湯に行く文化がありましたが、フィンランドではお祝いにサウナはつきもので、大切な人が集まるとサウナに行き、その前後でパーティーなどが開催されるのですね。
ただ、パーティーといっても、簡素な料理が基本だといいます。
澤田治美監訳『世界のお正月百科事典』(柊風舎)によれば、大みそかのパーティーであっても、振る舞われる料理は小さいソーセージに、冷たいポテトサラダ、シャンパンで終わり。
フィンランド在住の知人に聞くと、「フィンランドの料理は簡素で冷たい」といっていました。日本のように温かく多種多様な食事が出るわけではなく、簡単な料理が出るだけなのですね。
その代わりにみんなでサウナに行き、強い酒を飲むといった過ごし方が好まれているみたいです。
さらに、仕事はじめは1月2日からの会社が多いといいます。もちろん、花火があがるなどフェスティブなムードもあるみたいですが、日本ほど年末年始が特別といった空気が、ないのかもしれませんね。