暖冬で北国でも雪の少ない冬が今年は続いていますが、日本海側の山陰や北陸、東北や北海道などに暮らす人だと、普通は悪天の多さで洗濯物の乾燥に困るはずです。
その場合、役立つ場所がコインランドリー。熱源がガスの業務用乾燥機があるため、数日分の大量にたまった衣類を30分程度で乾かせます。都心部で洗濯機を置くスペースがない住居に暮らしている人にも、便利な場所ですよね。
投資対象として人気のため、いまも数が増え続けているコインランドリーですが、一体いつから日本にあるのでしょうか?
そこで今回は日常生活はもちろん、旅先でも欠かせないコインランドリーについてご紹介していきます。
日本には16,000カ所以上のコインランドリーがある
日本にはコインランドリーがいくつあるかご存じですか?
都心部周辺に暮らしていると分からないかもしれませんが、同じ関東でも都心から離れたエリア、さらに全国の地方にはいま、コインランドリーが増え続けています。
北陸に暮らす筆者はコインランドリーをそこかしこに見かけますし、先日埼玉県のベッドタウンを車で通ったとき、コインランドリーの多さにびっくりしてしまいました。
厚生労働省のまとめた資料によると、コインオペレーションクリーニングの営業場所が、2015年には16,693カ所にものぼっていると分かります。
1995年の同調査では9,206店となっており、その数は20年間で一貫して増え続けていると分かりますよね。
コインランドリーが日本に登場するためには、電気と水が自由に使える社会インフラが整っていなければなりません。もちろん、電気洗濯機も世の中に開発されていなければダメです。
日本で家電が普及し始めた時期は、戦後の1950年~1954年。評論家の大宅壮一が1953年を「電化元年」と呼んだように、このころから日本の住宅事情に合った洗濯機の改良・販売が模索されます。
その時点で庶民の手には届かなかったものの、アメリカ型の洗濯機、イギリス型の洗濯機は世の中に存在していました。
アメリカ映画に登場する洗濯機を見て、日本人が憧れを抱いていたと、清水慶『あこがれの家電時代』(河出房新社)にも書かれています。
恐らくこの時代前後がコインランドリーの「誕生日」だと予想されるのですが、どうなのでしょうか。