新型コロナで旅行が中止に…保険によるキャンセル料補償はあるのか?

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ロックダウンする都市も出てくるなど、世界中で感染拡大が止む気配のない新型コロナウイルス。このような状況から楽しみにしていた旅行を諦め、キャンセルを行うかたも多くなっています。

そうした状況のなか、急な病気や入院で旅行をキャンセルした際にキャンセル料を補償する「チケットガード保険」「旅行キャンセル保険」に関する問合せが増えているようです。

この度、総合旅行プラットフォーム「エアトリ」が、2019年12月~2020年2月までの海外旅行におけるチケットガード保険・旅行キャンセル保険の加入率について調査しました。

いざというときの安心のために、どのような動きが出ているのか、早速チェックしてみましょう。

やむを得ない旅行の中止、キャンセル料の補償はどうなるのか?

チケットガード保険」「旅行キャンセル保険」とは、自分自身の入院・通院や、家族の入院・通院、当日の交通機関の運休・遅延などのやむを得ない事情により旅行をキャンセルせざるを得なくなった場合、キャンセル料を補償するものです。

この場合のキャンセル料とは、取消料、違約料、旅行業務取扱料そのほかの名目において、旅行業者・航空会社等との契約上払戻しを受けられない費用、またはこれから支払うことを必要とする費用を指しています。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、入国ができない国や、到着後に隔離されてしまう恐れがある国などが出てきている現状、「チケットガード保険」「旅行キャンセル保険」は求められている保険といえるでしょう。

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2019年12月~2020年2月までのチケットガード保険・旅行キャンセル保険の加入率について動きを追ったところ、まず中国政府当局がWHO(世界保健機関)に「原因不明の肺炎」の事例を通知した2019年12月29日の週(通知は12月31日)に急上昇しています。

世界的な蔓延となってしまう前だったにも関わらず、警戒をして念のため加入したというかたは、賢い選択だったといえるかもしれません。


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「原因不明の肺炎」がじわじわと世界へ広がるなか、2020年1月の加入率は前月比123%へとより一層上昇。2月に入ると伸びはさらに加速し、2月9、16、23日の週において、それぞれ前週比134%、120%、121%を記録しました。

中国だけでなく、日本をはじめとしたアジア諸国、さらにはヨーロッパやアメリカなど、ますます感染が拡大していった2月。

ダイヤモンドプリンセス号の乗船客感染が日夜大きく報道されるなど、旅行者たちの緊急事態が報じられるなかで、念のための加入から必要度が高いものへと意識が変化していったとみられます。

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結果、2月のキャンセル保険加入率は前月比124%、前々月(12月)比153%と、大幅に伸長しました。2020年も4月に入り、そろそろゴールデンウィークの旅行を確定させたいというかたも多いなか、さらに需要は高まっていくと予想されています。

日本国内では集団行動の自粛要請がありつつ学校再開の準備がされたりと、報道される海外諸国の状況と大きな隔たりが感じられる状態が続いています。

日々刻々と状況が変化しているため、今後の海外旅行を検討されているかたは、「チケットガード保険」「旅行キャンセル保険」への加入もひとつの手だといえそうです。

ただし、各保険は必ずしもすべての旅行に対して補償を行うわけではなく、加入にもさまざまな制約があります。また現在は申し込みが急増していることもあり、なかなか保険対応自体が進まないという声も。

保険に対してどういった内容であるのかしっかり確認して、今後の旅行に対する選択肢のひとつとして、検討してみてくださいね。

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