日本で最も高い場所にある温泉といわれたら、どこにあるかご存じですか?答えは、富山県の立山連峰にある標高2,410mの「みくりが池温泉」です。
立山連峰とは、中部山岳国立公園にある日本三霊山のひとつで、富山から長野に抜ける立山黒部アルペンルートは世界的な山岳観光スポットとなっています。その立山連峰の室堂にある天然温泉が、みくりが池温泉。
新型コロナウイルス感染症の影響で室堂への交通はストップしていましたが、2020年6月19日より再開されました。
ただし、まだまだ油断は禁物です。遠出を控える段階ではありますが、遠方へおでかけができるタイミングになったら、ぜひとも訪れたい秘湯のひとつですね。
感染症の拡大で深刻な影響を受ける日本の宿の応援企画として今回は、このみくりが池温泉を取り上げます。
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※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
立山の地獄谷にある「みくりが池温泉」
そもそも温泉宿の冠になっている、「みくりが池」とはどういった場所なのでしょうか。みくりが池がある場所は、立山連峰に登山者がアプローチする際の基地となる室堂(むろどう)です。
室堂とは立山(雄山)の西方直下の溶岩台地。その台地には、立山トンネルを走るトロリーバスの乗り場や、ホテル立山などがある室堂ターミナルという拠点があり、その拠点から散策が楽しめる歩道が整備されています。
室堂の周囲には2,000m後半から3,000m前半の名山の稜線が連なっていて、その景観は誠に見事。
室堂ターミナルから徒歩の距離に名水100選に入る玉殿湧水があったり、火口湖があったり、日本三大地獄のひとつともいわれる地獄谷があったりします。そうした見どころのひとつが、みくりが池といわれる室堂最大の火口湖になります。
その大きさは、深さ約15m、周囲約631mです。
地獄谷については火山ガスの噴気が出る、古来からの立山信仰の霊場として、独特の景観を楽しませてくれます。
その地獄谷とみくりが池の双方を見下ろすような位置にある鉄筋2階建ての宿泊施設が、みくりが池温泉になります。地獄谷からポンプアップして引湯したお湯を源泉かけ流しで楽しめる、極めてユニークな宿泊施設です。
株式会社JTBの子会社である朝日旅行社が主催する社団法人に、「日本の秘湯を守る会」があります。その秘湯を守る会の会員宿が富山県内には2カ所ありますが、みくりが池温泉はそのうちのひとつ。その日本の秘湯を守る会をして、
<こんな温泉は他にない>(日本の秘湯を守る会のホームページより引用)
といわしめる個性的な温泉宿が、みくりが池温泉になります。