新型コロナウィルス感染拡大を防ぐための自粛生活で、いつにも増して温泉欲が高まっている今日このごろです。8月現在、東京を中心に感染者も増えており、まだまだしばらくは国内での移動も自由にできるという状況ではありません。
しかし、地元のかたや感染拡大外のエリアのかたが「新しい生活様式」を守りながら、迷惑をかけない形で近隣へ出かける分には問題がなく、とりあえず、事始めに近場の温泉にでも出かけようと考えている人もいるのではないでしょうか。
ということで、これから夏を迎えるにあたり、緊張が続く自粛生活の心と体を解きほぐす「夏に訪れたい」と思う温泉を、日本各地の秘湯から定番まで暇さえあればめぐり歩くことが楽しみな、自称「温泉マニア」である私が選んでみました。
地元の意外な名湯の再発見に、遠方のかたはコロナ収束後の楽しみに、ぜひ参考にしてみてください。
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※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
第10位 渋辰野館/長野県
戦国時代の名将・武田信玄は温泉を愛した武将としても知られています。怪我をした武士たちの療養に積極的に温泉を活用し本人も温泉を好んだとか。そのため山梨や長野をはじめ、遠く新潟あたりにまでいまでも“信玄の隠し湯”と呼ばれる温泉が数多く点在します。
そんな“信玄の隠し湯”のなかで薬湯として名高いのが長野県奥蓼科にある「渋辰野館」です。
源泉は21度の冷鉱泉。もちろん、加熱した熱湯もあり熱湯と冷泉を交互に入るタイプの温泉ですが、21度は想像する以上に冷たく、水か!と思うレベル。源泉掛け流しを味わうには夏しか考えられないわけです。
うっすらとした濁り湯、ほのかな硫黄の香り、Ph2.7の酸性と、文字面からしていかにも効きそうな温泉ですが、実際薬効が高いので長湯は厳禁。夏季のみオープンの露天「森の温泉」で、森林浴をしながら冷たい鉱泉をさっぱりと浴びるのがおすすめです。
奥蓼科は東京から約2時間半と近いにもかかわらず、自然にあふれる場所。鬱蒼とした森林と凛とした空気を求めて避暑に訪れるのに最高です。
- 渋辰野館
- 長野県茅野市豊平奥蓼科温泉
- 0266-67-2128
- 公式サイト
第9位 末吉温泉 みはらしの湯/東京都八丈島
火山列島である我が国では、東京都の島々にももちろん温泉があります。とくに伊豆七島はなかなか隠れた温泉名所でもありますが、夏の島での温泉を満喫しに出かけたいのは八丈島。
なかでも島の南部、末吉地区にある日帰り温泉「末吉温泉 みはらしの湯」がおすすめです。高台から太平洋を一望する露天風呂が最高に気持ちがよく、ここが東京都であるとは信じられないはず。
泉質はナトリウム塩化物強塩泉で、塩分濃厚なこの湯は身体が芯からポカポカに温まるタイプ。海遊びで冷えた身体も一発で温まります。
開放感あふれる見晴らしは、昼間の青い海、サンセットタイムと時間帯によって表情を変えますが、夜、満天の星空を仰ぎ見ながら温泉に浸かるのもおすすめ。波の音と、星空、そして温泉。なんとも楽しみにあふれた温泉です。
- 末吉温泉「みはらしの湯」
- 東京都八丈島八丈町末吉581-1
- 04996-2-5570
- 大人500円/小学生200円
- 定休日:火曜
- 10:30~21:30(最終入館21:00)
- 公式サイト
第8位 微温湯温泉 旅館二階堂/福島県
海側と山側とでまったく異なる風土を持ち、個性的な湯が点在する福島は温泉探索に最高の地です。冬になると深い雪に閉ざされアクセスできない温泉も多いのはここが東北の地ならではゆえ。
そんな数ある福島の名湯から、夏にこそ訪れたいのが「微温湯温泉 旅館二階堂」。微温湯と書いて“ぬる湯”と読むことからもわかる通り、源泉温度32度のぬるい温泉が自慢の宿です。
成分表を見るとPh2.9の酸性湯で、硫酸イオンが突出して多く含まれ、アトピーや皮膚病に効果が期待できるほか、古くから眼病の名湯としてその名を知られています。
福島駅から車で30分ほどと近いとはいうもの、うっそうと緑深い山中の一軒家温泉宿なので、温泉風情にあふれるその佇まいを楽しみに訪ねるのがいいでしょう。あー、もうこんな暑さにこれ以上耐えられない!と思ったら出かけたい温泉です。
- 微温湯温泉 旅館二階堂
- 福島県福島市桜本温湯11
- 024-591-3173
- 公式サイト