新型コロナ流行の前と後。旅行業界にどんな影響を与えたのか?

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国内旅行はLCCから回復していくと予測

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旅行にまつわる状況が常に変化し続けることから「旅行」そのものへの検索も増加傾向に。まず、世界的にロックダウンや緊急事態宣言が次々と起こり始める直前、「7日以内出発」航空券の検索数が一気に拡大しました。

その後は減少したものの、6月に入ると再度増加。「30日以内出発」の航空券も3月以降に増加しているとのこと。日本でも3月に「7日以内出発」が前年と比較して増加し、その後もゆるやかに増えています。

今後は、格安航空会社「LCC」から本格的な回復が起きると予測されています。

利用しやすい値段の安さはもちろんのこと、新型コロナウイルスにより国や地域で旅行制限や到着時の隔離条件などが違うことで、これまで以上に出発地と目的地が細かく分かれることも要因です。

LCCは「ポイント・トゥ・ポイント」型と呼ばれ、国内線や短距離移動にも向いています。国内旅行を主とする傾向は今後もしばらく続くため、LCCの復活はより後押しされていくと見られています。


注目の海外旅行先、第1位は韓国

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続いて、日本から出発する目的地ランキングを見ると、海外1位は韓国・ソウル、2位はタイ・バンコク、3位は台湾・台北という結果に。国内1位は東京、2位は那覇、3位は札幌となりました。

この結果は、なんと新型コロナウイルス前後でほぼ変化がないという驚きのもの。国内外ともに、人気の旅行先は安定しているようです。

また、航空会社のほとんどが主な収益源をビジネスクラスとするなか、新型コロナウイルスにより企業の出張にも変化が。リモートワークの普及なども本格化し、航空会社は今後のあり方を組み直す必要があるとみられています。

最近では、リモートワークに合わせて自分のペースで仕事を進められる会社も続出。

プライベートの楽しみだった「レジャー」と出張を組み合わせた「プレジャー」、旅の到着先で仕事をする「ワーケーション」といった新語も生まれ、普及してゆくと考えられています。

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緊急事態宣言をはじめ、政府が全員に旅行制限を課していた時期を過ぎ、現在は「旅行するかどうか」を個々が決定できる状況となっています。スカイスキャナーが行ったアンケートによると、以前と比べ、旅行決定までの気持ちが複雑化しているとのこと。

感染拡大防止が前提となったウィズコロナ時代においては、「自分や他人が感染しないようにすること」をはじめ、「収入が減る前に」「安価なうちに予約したい」など、経済的な要素が関わってきています。

旅行にまつわる状況が常時変化することで、行けるはずだった旅行先に行けなくなることも発生しかねないことから、旅行会社の迅速で確実な情報も求められています。

また、安心して予約できるように「各航空会社による新型コロナウイルス感染症対策の評価スコア」も取り入れられています。

旅のすべてが新型コロナウイルスにより大きく変化、または影響を受けた2020年。まだ完全に収束・終息に至っていないことから、これから旅行業界がどのような状況となってゆくのか、引き続き注目が集まっています。

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