冬の味覚の王者・カニのシーズンがやってきました!日本海に面した京都府北部地域でも11月6日からズワイガニ漁が解禁となり、間人(たいざ)・浅茂川(あさもがわ)・舞鶴の3漁港に連日たくさんのカニが水揚げされています。
すぐにでも現地へ赴きカニを堪能したいところですが、その前に京都のカニについてちょっと予習しておきませんか?おいしさの秘密や選び方のポイントなど、産地ならではの“カニ常識”をお教えします!
呼び名はいろいろ?日本海のズワイガニ
ジューシーで甘みのある独特の風味で人々を魅了しつづけるズワイガニ。北陸から山陰地方にかけての日本海の深海域(水深約200〜600m)に生息し、その沿岸地域に水揚げ港が多数点在しています。
一般に広く出回るのは、脱皮を繰り返し大きく成長するオスのズワイガニで、山陰や丹後地方では「松葉ガニ」、福井県では「越前ガニ」とも呼ばれています。
さらに水揚げ港を限定したブランド化も進んでおり、京都の「間人(たいざ)ガニ」や「舞鶴かに」はその代表格です。
オスの半分ほどの大きさのメスのズワイガニは、コッペガニ、セコガニなどと呼ばれ、内子(甲羅の内側の卵巣)と外子(甲羅の外にある卵)が味わえるのが魅力。漁期は約2カ月間と短いため、地元でも珍味として高い人気を誇っています。
同じカニでも京都のカニはひと味違う⁉︎
日本海のズワイガニならどれも一緒では?と考えがちですが、漁獲地の環境によって体格にわずかな違いが生じるのだとか。
例えば、山陰地方から近い漁場は岩場が多いのに対し、京都府沖の漁場は砂地が多く、その違いから京都のカニのほうが相対的に脚がやや長めであると言われています。脚の太さがほぼ同じで、長さが違うとしたら、長いほうが断然嬉しいですよね〜。
さらにもう一つ、おいしさを左右する大事なポイントが「鮮度」です。特に、京都府有数のブランドカニである「間人ガニ」の鮮度はピカイチ。間人漁港から漁場までの距離が近く、移動時間が短く済むことから、とれたての鮮度を保ったまま水揚げすることができるのです。
間人ガニの漁には、カニ漁で一般的な大型の底引き網漁船(40t以上)よりも小さな漁船(14〜19t)を使用するため、天候不良で出漁できない日も少なくありません。
必然的に水揚げされる量も少なくなるので、間人ガニはいつしか「幻のカニ」と呼ばれるようになりました。そのぶんお値段は張りますが、鮮度抜群の幻のカニ、一度は味わってみたいものです!
緑のタグを目印に!おいしいカニの見分け方
京都のカニを買い求める際、ぜひ注目してほしいのが脚に付けられている識別タグ。京都府産のオスガニだけに、漁港名や船名を記した緑色のタグが装着されます。いわば、カニの本場のお墨付き!というわけです。
さらに今シーズンからは緑色のタグに加えて、地域ブランドの「舞鶴かに」を対象にしたプレートの装着が新たに始まりました。
①活カニであること②脚の欠損等がないこと③成熟し身詰まりが良好であることの3つの条件をクリアしたものには、以下の3つの色のプレートが装着されているので、こちらもお買い物の目安に!
- 金色:重さ1,200g以上の活カニ
- 銀色:重さ1,000〜1,199gの活カニ
- 緑色:重さ800〜999gの活カニ
タグやプレートのほかにも、自分の目でおいしいカニを見極めるコツがあります。甲羅が硬くしっかりしていて、お腹の部分が飴色であること。
また、持ち上げたときにずっしりとした重みを感じるものが、身入りのよい新鮮なカニの証といわれています。触って比べたいときは、お店の許可を得たうえで丁寧に扱いましょう。
京都のカニを堪能できるオススメの食べ方は?
京都のカニを手に入れると、新たな問題が浮上するはず。そう、「どうやって味わうべきか?」という悩ましい選択です。
刺身、ボイル、焼きガニ、カニすき、カニしゃぶと、いろんな選択肢が浮かんできますが、カニ本来の甘みを味わうなら刺身が一番のオススメ。一部を刺身で味わって、残りを鍋などにして堪能するのもいいですね。
コッペガニ(メスガニ)は小ぶりながらも旨みが強いので、ボイルやお味噌汁でいただくのが地元の定番。迷ったときは、手軽にカニの出汁を堪能できるお味噌汁で。濃厚なカニの旨みに癒されること間違いなしです!
京都のカニのアレコレを知れば知るほど、カニ妄想が膨らんでよだれが出てきそうですね。おさえる方法はただ一つ、今回ご紹介したカニ常識を携えて、海の京都へ繰り出すのみです!
海の京都ホームページでは、カニ料理が味わえる宿や飲食店をご紹介しているので、そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
- source:KYOTO SIDE
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