世界では全く異なる言語でも「これ日本語?」と、空耳のように聞こえる言葉も少なくありません。
例えば、イタリア語で「食べるな(Taverna)」は「食堂」、スペイン語で「ダメ(Dame)」は「ちょうだい」を意味します。知らないと誤解しそうな言葉ですよね。
このようにまるで日本語に聞こえるけど実は多言語では違う言葉だったりすることも珍しくありませんし、もちろん逆もありえます。何気なく使った日本語が、海外では違う意味にとらえられてしまう可能性もゼロではないのです。
そこで今回は、日本語と似ているけど実は意味が異なる「NGワード」をご紹介していきます。何気ない日本語が、外国語でちょっと際どい言葉になってしまう例を集めてみました。
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せーの/イタリア語
日本語の掛け声である「せーの」。日本人は老若男女、いろいろな場面で「せーの」といいますよね。
バンジージャンプをする前も「せーの」で飛び込みますし、転校生を友だちと一緒に駅のホームまで見送りする際にも、「せーの」で声をそろえて「バイバーイ!」と叫びます。
このセリフ、イタリア語圏ではちょっと気を付けた方がいいかもしれません。例えば空港で、重たいスーツケースを移動の車に積み込むとき、思わず「せーの」と口走ってしまうかもしれません。
男性はもちろん、女性も口にする言葉だと思いますが、イタリアでは「せーの」が「seno」と聞こえてしまう場合もある様子。
「だから何?」と思うかもしれませんが、『伊和中語辞典』(小学館)によれば、「seno」は「(特に女性の)胸」を意味すると書かれています。
逆だったときのことを考えてみると、日本に旅行に来ている外国人が何かをしようと意気込んだ瞬間に「むね」「むね」と繰り返し口にしたら、何かの偶然なのだとは分かっていても、ちょっと「え?」と思ってしまいますよね。
例えばイタリア語で、「un bel seno umano」で「美しい女性の胸」という意味になります。イタリア語はローマ字読みをすればそのまま音声が発音できますから、読んでみてください。「ウン・ベル・セーノ・ウマーノ」です。
万が一にも牧場かどこかで、「うん、ベル、せーの(で鳴らそう)、馬の(ね)」なんていったら、完全に違う意味に聞こえてしまうわけです。まあ、最後は絶対にありえない設定ですが。
とりあえず「せーの」は「(女性の)胸」に聞こえてしまうので注意したい単語として覚えておきたいですね。