もはや日本人なら食べたことがないという人はほとんどいないであろう「インスタント麺」。
日本即席食品工業協会が取りまとめた「即席麺総需要」によると、コロナ禍の2020年には即席麺市場が過去最高を更新。
「袋麺」は、前年度に比べて金額ベースで20.0%増の1,503億8,900万円、数量ベースで17.4%増の19億8,474.4万食まで増加しています。
「カップ麺」は出荷額ベースで2.6%増の4,803億2,400万円、数量ベースで39億8,960.4万食ほど増えたそう。数字で表すと、売上の上がり具合がよくわかりますね。
そこで今回は、コンビニでも気軽に買える日本のインスタント麺に注目して、外国人が推す「カップ麺」「袋麺」などのインスタント麺について調査してみました。実際に、どんなインスタント麺が愛されているのでしょうか。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
インスタント麺の総需要1位は「中国・香港」、1人あたりの消費量1位は「韓国」
日本のコンビニでは、どのお店もカップ麺・袋麺のインスタント麺コーナーが充実していますよね。常に多くの商品がきれいに陳列され、そのニーズの大きさを物語っています。
ですが、実はインスタント麺コーナーが充実しているのは、日本だけではありません。
世界全体では毎年約1,064億食のインスタント麺が消費されているといわれており、世界ラーメン協会(WINA)によると「インスタントラーメンの世界総需要」の第1位は中国・香港。消費量はなんと年間414.5億食にもおよびます(2020年5月11日時点)。
生産量の約4割の商品が中国・香港で消費されていると考えるとすごいですよね。たしかに中国は人口のとても多い国ですから、必然と消費量が多くなるのかもしれません。
続いて、第2位がインドネシア(125億2,000万食)、第3位がインド(67億3,000万食)、世界で最初にインスタントラーメンを開発した日本は第4位(56億3,000万食)でした。
以降は、第5位がベトナム(54億3,000万食)、第6位がアメリカ(46億3,000万食)、第7位が韓国(39億食)と続きます。
ちなみに「1人あたりの年間消費量」の第1位は韓国(75.1食)なのだとか!
そして大差をつけ、第2位はネパール(57.6食)、第3位はベトナム(56.9食)という結果に。これだけをみてもアジア各国を中心にインスタント麺が愛されていることがわかりますね。
海外のインスタント麺はどんな感じ?
では、海外と日本のカップ麺・袋麺には、どのような違いがあるのでしょうか。日本在住の外国人の皆さんに、実際の商品事情を伺ってみました。
すすらなくてもいいように麺が短い/フランス出身
「フランスでは麺をすするのはマナー違反なので、インスタント麺もすくって食べられるように麺が短め。味はあまりおいしくないかも…」(フランス出身)
日本のカップ麺より味が濃い/台湾出身
「台湾のインスタントラーメンは、汁なし麺、漢方入りスープの麺、坦々麺、牛肉麺などバリエーションが豊富です。
お寺の名で作られた袋麺に、ゴマが原料のマー油麺など台湾でもローカルの人しか食べない味もあり、どれも日本の商品と比べたら味が濃いです」(台湾出身)
全然種類がない…/アイルランド出身、デンマーク出身
「アイルランドの袋麺は基本的に2ブランドしかありません。しかもフレーバーもチキンやビーフ、たまにカレー程度…。日本にきて、インスタント麺にこんな種類があるのかとびっくりしましたね」(アイルランド出身)
「デンマークのカップ麺は限られた種類の輸入品しかないんです。なので、いつでもどこでも食べられる日本は天国」(デンマーク出身)
2つの商品を混ぜて食べることがある/韓国出身
「即席麺大好きな韓国人ですが、自分好みにアレンジする人も多いと思います。一時、映画『パラサイト』で有名になったチャパグリも『チャパゲティ』と『ノグリ』というインスタント麺を混ぜたものです。こんな感じに2種類の袋麺を混ぜて食べることも珍しくないですね」(韓国出身)
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同じインスタント麺でも、国によって味の嗜好や商品展開に結構な違いがありそうですね。続いて、外国人の皆さんに好きな「カップ麺」と「袋麺」について聞いてみました。