海外の映画を観たり、音楽を聴いたりしていると、まるで日本語のように聞こえる外国語に出会うことも珍しくありません。英語だと「Come here!」が「噛む日や」に聞こえたり、「~ that you know」が「だっちゅーの」に聞こえたり。
もちろん逆もありえる話で、外国人からすると日本語が外国語に聞こえることも珍しくないのです。しかも日本語とはまったく違う意味で、場合によっては失礼な意味になるケースもあります。
そこで今回は、外国語では失礼にあたる、絶対にいってはいけない日本語の「NGワード」をいくつかご紹介していきます。日本語でつい話してしまう単語でも、海外の言語では要注意なケースもあるので参考にしてみてください。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
チップ?はーい/タイ語
チップを払う必要がある国とチップを払う必要がない国、大きく分けて2つのグループがあります。日本はチップ不要な国ですが、例えばアメリカやカナダなどはチップが必要な国です。
チップの払い方もさまざまで、例えばベッドメイクをしてくれる人に対し、部屋のベッドの枕元にお金を置いて渡す場合もあります。
レストランでは請求書にチップの金額を書き込んで、レジでチップと料理代の合計金額を支払うといった渡し方もありますよね。
そんなチップの文化、外国人訪問者数が世界でも群を抜いて多いタイではどうでしょうか?実は、タイではチップが必要です。
実際に旅行で訪れて払うとなると、慣れない人はちょっと緊張したり、手持ちがなくて面倒に感じたりする場合もあるかもしれません。
旅慣れた友だちか誰かに「チップが必要だよ」といわれて、了解の意味で「チップ?はーい」と応じるような人もなかにはいるかもしれませんよね。
しかし、日本語の「チップ?はーい」は、タイ語で違う意味に聞こえる可能性があります。
日本語での意味は「めっちゃ(めちゃくちゃ)」に近いです。「めっちゃかわいい」とか、「めっちゃうまい」とか、何かの状態が最上級に極まっている様子を、気持ちを乗せて表現する言葉ですね。
タイ語→英語の辞書を見ると、もともとは英語でいうところの「destroy」「broken」「damage」「ruin」だとか、「壊れる」「破壊する」「台無しにする」といった雰囲気の言葉です。
その「めちゃくちゃにする」という言葉が、「何かをめちゃくちゃにする圧倒的な力」という広がりを見せ、「圧倒的」という部分だけが切り取られていきます。
最終的に「めっちゃ(めちゃくちゃ)」「超」「すごい(すごく)」という表現が生まれたのだと思われます。
旅の道連れからいわれて、渡す前に「チップ?はーい」と渋々いえば、「めっちゃ」と目の前のタイ人は解釈するかもしれません。
「めっちゃ」何なのか?解釈の可能性は多いですが、発言者の表情によっては「めっちゃ(面倒)」とマイナスなニュアンスに聞こえてしまうリスクもあるかもしれません。