いざ作品の世界へ!絶景ひろがる「宮沢賢治童話村」でアートな体験を

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「雨ニモマケズ風ニモマケズ」で始まる詩を代表作に持つ宮沢賢治

詩人・童話作家で、独特の世界観と視点が美しく、当時としては斬新な言葉選びで現代に語り継がれる作品を多く残しています。

そんな同氏の出身地は岩手県花巻市。その花巻市には宮沢賢治の世界を限りなく具現化し、作品の世界に浸れる「宮沢賢治童話村」があります。

今回はちょっと不思議な世界を味わえる「宮沢賢治童話村」をご紹介しましょう。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

「宮沢賢治童話村」とは?

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宮沢賢治は1896(明治29)年、岩手県稗貫郡川口村、現在の花巻市に誕生します。

『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』『風の又三郎』など、数々の作品を残した宮沢賢治ですが、生前は詩人・作家として有名だったわけではありませんでした。同氏は死後、人気が高まったいかにも芸術家らしい芸術家といえます。

故郷・花巻市に作られた「宮沢賢治童話村」は生誕100周年を迎えた1996(平成8)年にオープンした施設です。

一般的な博物館・美術館の形は取らず、広い敷地を利用して宮沢賢治作品の世界を表現している施設となっています。

緑豊かな敷地内のあちこちに、作品を思い出させる仕掛けオブジェが設けられているほか、宮沢賢治のバックグラウンドを知ることができる展示施設、緑豊かな園内を生かした散策道など見どころがたくさん。


童話村の近くには「宮沢賢治記念館」や、作品に登場するレストランを忠実に再現したお店などもあり、1日かけて作品の世界を楽しむことができます。

童話村への入り口「銀河ステーション」

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童話の世界への入り口は『銀河鉄道の夜』に登場する「銀河ステーション」から。

レンガ調の入場ゲートはこの奥に広がる、作品の世界への期待を高めてくれる再現度です。ファンのかたなら、この入り口に到着しただけでワクワクを抑えきれなくなるでしょう。

銀河ステーションをくぐると、そこは芝生の広がる大きな公園。豊かな緑のなかに小道があったり、湖があったりと散策するのにとても良い雰囲気です。

「宮沢賢治童話村」は大きく5つのエリアに分かれています。

  • ・賢治の学校
  • ・賢治の教室
  • ・ふくろうの小怪
  • ・妖精の小径
  • ・山の草園

となっており、メインの見学施設は「賢治の学校」と「賢治の教室」のふたつ。

ふくろうの小径」「妖精の小径」「山の草園」は、自然のなかを散策できる散策道となっています。

「賢治の学校」で作品の世界へ

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空想の世界への旅や、豊かな自然、そして宇宙についてなどさまざまな作品を残した宮沢賢治。

同氏が好んだ、ちょっと不思議で美しい世界を現実で味わえるのが「賢治の学校」です。施設に入ってすぐ目に入る円柱と長方形がくっついたような建物が「賢治の学校」ですので、まずはそちらへ進みましょう。

その「賢治の学校」は、「ファンタジックホール」「宇宙の部屋-大きな生命たちのきらめく世界」「天空の部屋-イーハトーブを吹き抜ける風の世界」「大地の部屋-イーハトーブに生きとし活けるものたちの世界」「水の部屋-うつろう青い魔力の世界」の5つのエリアに分かれています。

幻想的な5つのエリアを体験

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「ファンタジックホール」は、真っ白な空間に雲や植物などがデザインされた椅子が置いてあるシンプルな部屋。宮沢賢治の世界への足がかりとなる空間です。

椅子に座ってみると、木々が揺れる音や水が流れる音、子どもの笑い声などが聞こえ現実世界と切り離される感覚が。心が落ち着く音を堪能しましょう。

続く「宇宙の部屋」はその名の通り、宇宙に迷い込んだような暗闇に星がきらめく空間です。「天空の部屋」は花巻市上空を風になり飛んでいるような体験ができます。

「大地の部屋」は自分が小さな昆虫サイズになった体験ができるスペース。「水の部屋」は水のせせらぎを聞きながら水中で光を感じるような空間が広がっています。

宇宙、空、大地、水という掴みどころのない、しかしないと生きては行けないものを目で見て感じられる5つの空間を楽しみましょう。

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