飛行機に持ち込んではいけない荷物がいろいろと決まっていますよね。代表的な例は凶器や火器などになりますが、同じ海外旅行での移動でも、国際線においては渡航先の国によって特別な制限を課しているケースもあります。
例えば意外なフルーツだとか、身だしなみを整える用品だとかいろいろ。今回は、再び世界を旅するようになったときに注意しておきたい特別な荷物をいくつか紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
飛行機に乗せられる荷物とは?
そもそも荷物の持ち込みとは、どのような状況が考えられるのか本題の前にちょっと整理しておきましょう。
内閣府の政府インターネットテレビ「何が持ち込めて 何が持ち込めない? 飛行機に乗る時の注意!!」に詳しく整理されているように飛行機への荷物の持ち込みは次の4つに分類できます。
- 機内に持ち込める+預け入れできる
- 機内に持ち込める+預け入れでき「ない」
- 機内に持ち込め「ない」+預け入れできる
- 機内に持ち込め「ない」+預け入れでき「ない」
それぞれに細かいルールが決まっています。
国際的なルールにのっとる日本の航空法、および関係規則を基に国土交通省が作成した「機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例」を見ると、例えば殺虫剤や農薬は「4」の扱いです。
スマホやノート型パソコンなどのリチウムイオン電池(ワット時定格量が160Wh以下。筆者のノート型パソコンのバッテリーパックは93Wh)の予備電池などは「2」に該当しています。ハサミや多機能折り畳みナイフなどが「3」の代表例だと分かります。
しかしながら先ほどの内閣府の政府インターネットテレビでもいわれているように、国際線においては渡航先の国によって日本のルールとは異なる特別な制限が課されているケースも。
「え、そんなの持ち込めないなんて、聞いていないよー」と、現地の空港で日本に帰る際にせっかくの荷物を捨てなくても済むように、ちょっと特別なケースをいくつかまとめてみました。
ドリアンとココナッツ
最初は「ドリアン」と「ココナッツ」の話から。東南アジアの諸都市、シンガポールやタイのバンコク、ベトナム、マレーシアのクアラルンプール発で日本へ戻る国際線に持ち込んではいけないフルーツがいくつか存在します。
そもそも持ち帰る機会が少ないと思いますが、例えばあの有名なドリアンですね。公共の場所にドリアンを持ち込んではいけないという法律がシンガポール国内にはあります。
その延長線上で空港にも当然ドリアンは持ち込んではいけないルールになっていて、シンガポールから日本へ向かう機内持ち込もNGです。日本へ向かうシンガポール航空でも禁じられています。その理由はニオイの問題があるからですね。
<ドリアンは機内へお持込いただけません。お預けの手荷物に入れる場合は、匂いが漏れないよう厳重に梱包ください>(JALの公式ホームページより引用)
日本航空(以下・JAL)では、機内持ち込みは不可ですが、預け入れる際は厳重に梱包する必要があるそう。一方で全日本空輸(以下・ANA)のシンガポール発着路線では、機内どころかカウンターでの預け入れも不可となっています。
いうほどドリアンは臭いと筆者は思いませんが、お土産に持ち帰るとすれば、日本でのインパクトやウケ狙いの場合が多いかもしれませんね。
荷物としてかさばるために、スーツケースに入らず仕方なく機内に持ち込むケースが想定されますが、東南アジアにおいてはドリアンを飛行機に乗せられないケースも多いので要注意です。
似たような話としてココナッツを機内に持ち込んではいけない航路もあります。ANAのインド発の路線ではココナッツ(ドライも含む)も香辛料もNG。
インド南部の州都バンガロールの有力紙『バンガロールミラー』の報道によれば、ドライココナッツに関しては可燃性のために機内持ち込みが禁止されると書かれています。
地方色の強い食品に関しては現地の空港に独自のルールがないか、事前に確認しておいた方が良さそうですね。