最強パワースポットも!?日本全国の「世界一」スポットを探してみた

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参拝者の幸せを願う、世界一神社!?

世界一の名前が付いた神社も新潟県三条市の山間部にあります。三条市とは、新潟市の南に位置する金物の産地です。花火大会で有名な長岡とも近い距離にあります。

神社の手前までしか出かけた経験が筆者にはないのですが、神社の名前は「世界一神社」といいます。テレビ番組でも取り上げられていた時期があるので、ご存じの人もいるかもしれません。

世界一神社へ行くためには手で掘られた里山の狭いトンネルを通らなければいけません。

北陸に暮らす筆者が何年も前に訪れた際にはトンネルが立ち入り禁止となっていた上に、狭いトンネルを徒歩で通り抜けなければいけないハードルの高さもあったので、思わず引き返してしまいました。では、神社の由来は何なのでしょうか?

志村有弘・奥田芳広編『社寺縁起伝説辞典』(戎光祥出版)、神社本庁調査部『神社名鑑』(神社庁)、白井永二・土岐昌訓編『神社辞典』(東京堂出版)、『神社年鑑 神社と生活を結ぶ』(ギャラリーステーション)、『寺院神社大事典 近江・若狭・越前』(平凡社)など、さまざまな情報を探ってみましたが、どこにも掲載されていません。

由来について直接問い合わせてみても、残念ながら回答を受け取ることはできませんでした。

何が世界一なのか。孫引きになりますが、神主の舘脇壮次さんがテレビ出演時に語った(らしい)言葉によると、誰もが例外なく世界一の存在であるという思いがあり、その思いから自社も世界一の存在であると発想したみたいですね。

公式ホームページによると神社に向かうトンネルの広さは軽自動車がぎりぎり通り抜けられる(場合によってはミラーがぶつかる)程度なのだとか。一部の情報によると、トンネル内の路面はぬれてすべりやすいといいます。

世界一の名前が付く商業施設もいくつかあります。美術館・社寺など、ある意味で公的な存在に近い場所をこれまでに紹介してきました。民間の商業施設となると、経営者の判断で「世界一」の名前を付けやすいのか、全国各地にその例が見て取れます。

世界一のゲームセンター」を枕詞のように使う「エブリデイ行田店」が例えば埼玉県にありますし、九十九里浜からも近い千葉県東金市には「たぶん…世界一小さいチョコレート工場」という工場の直売所もあります。

関西にももちろん「世界一」のお店はあります。読み方こそ「せかいいち」ではありませんが「らーめん 世界一(よかいち)」「旬菜 世界一(よかいち)」「焼鳥の世界一(よかいち)たちばな」を展開する「株式会社世界一(よかいち)フーズ」が例として挙げられます。

「手もみたれ焼肉原価酒場 世界一暇な焼肉屋」「世界一暇なラーメン屋」などネガティブな方向で「世界一」を意図して使うケースも。

かといって単純な自虐とも異なり、深い意味が込められているケースも少なくないので余計に関心を覚えてしまいます。

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