世界を代表する航空メーカーといえば、アメリカの「ボーイング社(Boeing)」ともう1社が、フランスの「エアバス社(Airbus)」です。
エアバス社の本拠地は、フランス南西部の都市トゥールーズ。航空機の製造や試験飛行が日々行われています。
トゥールーズには、エアバス社の航空機が間近で見られる「アエロスコピア航空博物館」や工場見学などもあり、世界中の飛行機ファンが訪れる人気スポットです。
まるで白イルカのような形をした特別な大型貨物機「ベルーガ」が発着する様子も、トゥールーズでは見られます。
日本国内でも、ANAがホノルル線で導入した超大型2階建て旅客機「A380」をはじめ、JALの国内線主力機となった中型機の「A350」、ピーチ・アビエーションやジェットスターなどLCC(格安航空会社)が多く運航する「A320」シリーズなど、エアバス社の航空機は年々増加傾向に。
そんな飛行機が好きな人々にとって聖地ともいえる、エアバスの拠点にある工場見学や博物館についてご紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
「コンコルド」が2機も見学できる貴重な博物館
エアバスのアエロスコピア航空博物館は、トゥールーズ・ブラニャック空港から車で約10分ほど。
トラムだと「Ligne T1 – Palais de justice / Aeroconstellation」が最寄りの停留所で、歩くと約5~10分で着きますが、空港からトータル約45分くらいです。トゥールーズ中心部の北西にあります。
航空博物館は、2015年1月にオープン。旅客機、軍用機、ビジネスジェット、ヘリコプターなど数多くの飛行機の実機展示、エアバスの歴史などを紹介するコーナーなどがあります。
まず見逃せないのが「コンコルド」です。超音速旅客機としてイギリスとフランスのメーカーが共同で開発し、1969年3月に初飛行、2003年11月に退役するまで世界の空で活躍しました。
その後、「コンコルド」はパリのシャルルドゴール空港やアメリカのスミソニアン国立航空宇宙博物館など、世界各地の場所に展示されているなか、この航空博物館には「量産型1号機」など、2機も展示保存されているのが見どころのひとつ。
1機目の「コンコルド」は屋内展示で、機内へ入ることが可能です。中長距離向けの国際線で使用された割に、天井が低く、とても狭い機内であることを実感させられます。ガラス越しにコックピットの見学、当時の「安全のしおり」なども見られます。
そして、もう1機の「コンコルド」は、屋外に展示されています。博物館に入場しなくても見えるものの、近くで見られるのは貴重な体験です。
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