秋は紅葉が美しいシーズン。さらに温泉とグルメがあれば、とても楽しい旅行になります。特に首都圏から近く、東西南北に広い静岡県は、世界遺産・富士山をはじめ、数多くの観光スポットが点在しています。その広さもあり、目的を絞って場所をピンポイントで訪れるのがおすすめです。
静岡県の県庁所在地である「静岡市」は、県内では都会というイメージがあるものの、実は、自然も歴史も温泉もグルメも豊富な一大観光都市。交通アクセスもよく、東京や名古屋からそれぞれ新幹線で約1時間、車で約2時間30分ほどと、利便性は抜群です。
今回は静岡県の中でも静岡市にフォーカスし、市内にある人気の紅葉スポットや温泉などをご紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
武田信玄の隠し湯、徳川家康・秀忠父子も湯治に訪れた場所
梅ケ島温泉郷(紅葉の見頃:例年10月下旬~11月下旬)
静岡市内で紅葉と温泉、その両方を満喫できる場所が「梅ケ島温泉郷」です。梅ケ島温泉郷には、梅ケ島温泉、梅ケ島新田温泉、コンヤ温泉と3つの温泉があり、そのうち梅ケ島温泉の歴史は特に古く、戦国時代には「武田信玄の隠し湯」として使われていたとの言い伝えもあります。
梅ケ島温泉は、静岡市を流れる安倍川の源流付近にある標高およそ1000mの温泉街。さかのぼること古墳時代から1700年もの歴史がある硫黄泉の温泉です。旅館や民宿などの宿泊施設が7軒、日帰り温泉施設が2軒立ち並び、豊かな自然の中に風情ある風景が広がっています。
江戸時代には、徳川家康・秀忠父子が、その後は清水次郎長や乃木希典らも訪れたという湯治記録も残されています。創傷や外傷に効能が期待できるとの評判で、第二次世界大戦時には大日本帝国陸軍の保養施設だったことも。
「梅ケ島温泉郷」は環境省より国民保養温泉地に指定されており、ほかの2つの温泉(梅ケ島新田温泉、コンヤ温泉)も、梅ケ島温泉と同様に、ややとろみのある肌触り、療養効果の高い泉質が特徴で、自然豊かな周辺の環境とともに心身のリフレッシュが望める温泉地です。
また秋になると見られる、安倍川沿いと温泉街を彩る紅葉は見事なものがあります。11月上旬から中旬にかけては、ブナやミズナラ、カエデなどが赤・黄に葉を染め上げ、旅館から眺める景色はもちろんのこと、温泉地に向かう道中でも紅葉を楽しむことができます。
また、梅ケ島地域の主要観光スポット「赤水の滝」では、毎年紅葉の時期に合わせてライトアップも実施され、日中とは違った幻想的な紅葉を見ることができます(要問合せ)。
「静岡の秘湯」、梅ケ島温泉郷。周辺散策しつつ、滝と紅葉、さらに温泉も満喫してみてはいかがでしょうか。
- 梅ケ島温泉郷
- 静岡県静岡市葵区梅ヶ島
- 梅ケ島公式ホームページ
静岡市の中心部にある家康公ゆかりの紅葉スポット
駿府城公園(紅葉の見頃:例年11月下旬~12月上旬)
静岡市街地にある「駿府城公園」は、徳川家康が大御所時代に住んでいた駿府城があった場所。二重の堀と石垣に囲まれ、後年に公園として整備されました。当時の面影を残す東御門、巽櫓、坤櫓が復元され、公園内には家康公の銅像も見られます。
紅葉山庭園は、公園北側に2001(平成13)年オープン。城郭の大名庭園を基調とした4つの庭で構成された日本庭園が茶室とともに造られました。特に立礼席でお茶が気軽に楽しめ、庭園内の茶室では本格的な点前も体験できます。
その名称通り、紅葉の美しさは格別です。秋の紅葉以外にも、春は桜、夏は紫陽花、冬は椿など四季折々の草花が楽しめる市民憩いの場でも親しまれています。
駿府城公園に行くなら、そばにある「静岡市歴史博物館」に立ち寄るのもおすすめです。家康公や今川家ら静岡市の歴史を知ることができる資料を展示しています。2022(令和4)年7月23日にプレオープンし、1階のみ無料公開。本オープンは2023(令和5)年1月の予定です。
- 駿府城公園
- 静岡県静岡市葵区駿府城公園1-1
- 054-251-0016
- 公式ホームページ
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