芸妓体験も。都会と田舎が両立する、新しい神戸の「裏」を知る旅

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国内旅行で人気が高い都市のひとつ「神戸」は、歴史ある港町や中華街、神戸牛や洋菓子などのグルメがよく知られています。

一方で、150万人を超える人口を抱える大都市でありながら、車で約30分も走ると緑豊かな里山風景が広がっているのは、あまり知られていないかもしれません。

神戸市北区の里山が広がるエリア。image by:シカマアキ

茅葺きの古民家が広がる里山、新たな開発プロジェクトが進む六甲山、本格的な牧場がある「裏六甲」と呼ばれるエリア、さらに「日本三古泉」のひとつである有馬温泉の伝統と旬なスポットの体験など。神戸市内には旅する魅力がたくさん点在しています。

さらに近年は都心と自然に惹かれた移住者も増え、ワーケーションでも注目を集めています。港町にとどまらない、神戸を旅する知られざる魅力を紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

「裏六甲」にある牧場の自家製チーズが絶品!

裏六甲と呼ばれるエリアにある「弓削牧場」image by:シカマアキ

神戸の山といえば「六甲山」が有名。その六甲山の北、標高およそ400mの「裏六甲」と呼ばれるエリアは、都会のにぎやかな雰囲気とは一転、のどかな里山が広がっています。

山陽新幹線の新神戸駅から車で約30分。閑静な住宅地の奥に「弓削(ゆげ)牧場」があります。六甲山の天然水で育った、24時間放牧する乳牛から絞った「牛乳」や「自家製チーズ」などが人気。

地鶏のハーブ焼とホエイシチュー。image by:弓削牧場

併設のレストラン「チーズハウス・ヤルゴイ」では、その自家製チーズ、牧場内で栽培された無農薬・無化学肥料栽培の野菜やハーブを使った料理を提供し、地元の神戸市をはじめ遠方から訪れる人も多い人気スポットです。

弓削牧場では、自家製たい肥やバイオガス液肥を使った野菜栽培など、自然や環境に配慮した「環境型酪農」を実践しています。自然に囲まれた環境のなかで味わう料理は絶品。直営ショップでは、はちみつやハーブ苗なども販売しています。

  • 弓削牧場
  • 兵庫県神戸市北区山田町下谷上西丸山5-2
  • 078-581-3220
  • 定休日:水曜(1~2月は火・水曜)
  • 【牧場】9:00~18:00/【チーズハウス・ヤルゴイ】11:00~16:30
  • 公式ホームページ

「六甲山ホテル跡」にイタリア人巨匠デザインのリゾート開発進行中

日本屈指の眺望を誇る神戸市にある山のひとつで、1,000万ドルの夜景でも知られる六甲山。登山やハイキング、植物園、ミュージアム、スキー場など、さまざまなアクティビティが楽しめます。


「六甲山サイレンスリゾート」にある六甲山ホテルの旧館。image by:シカマアキ

その六甲山にあり、1929年に開業した「六甲山ホテル」は、2017年に建物の耐震問題などを理由に惜しまれつつクローズした後、新たに「六甲山サイレンスリゾート」と(ホテル棟は『六甲山サイレン・スリング』)して開発が進められています。

「六甲山サイレンスリゾート」のカフェ。image by:シカマアキ

一連の修復を手掛けているのは、イタリア人デザイナーの巨匠、ミケーレ・デ・ルッキ氏。2019年7月、約2年の修復を終えたホテルの旧館にカフェグリルレストランが先行オープンしました。

2007年に国の近代化産業遺産に認定された建物をできる限り生かし、イタリアの修復技術をあわせて再生事業が進められたとのこと。館内では、今後完成予定の「六甲山サイレンスリゾート」の模型、旧六甲山ホテルの写真や資料なども見学できます。

「空のダイニング」から神戸方面を望む。image by:シカマアキ

隣接する「空のダイニング」では、大阪から神戸、淡路島まで見渡せる絶景を眺めながら、神戸の旬の食材などを使った料理の数々が楽しめます。野外にテラス席もあり、自然に囲まれつつ料理を味わったり、愛犬を同伴して利用したりも可能です。

「空のダイニング」で味わえるコース料理(一例)image by:シカマアキ
  • 六甲山サイレンスリゾート
  • 兵庫県神戸市灘区六甲山町南六甲1034
  • 078-891-0650
  • 定休日:月曜(祝日の場合は翌火曜)
  • 11:00~18:30
  • 公式ホームページ

六甲山の夜に光のアート、季節ごとに異なるテーマで彩る

「自然体感展望台 六甲枝垂れ」のスペシャルライティング「ミドリノアカリ」image by:シカマアキ

六甲山からの夜景に加え、さらに夜を楽しむスポットがあります。「自然体感展望台 六甲枝垂れ」は、奈良・吉野のヒノキをフレームなどに使った総檜葺きの展望台です。

1,000万色以上の色彩表現が可能なLED照明を使う「六甲山光のアート Lightscape in Rokko」では、日中とはまったく違う幻想的な光景が体感できます。時期によって光のテーマが異なるのも特徴。

「自然体感展望台 六甲枝垂れ」とアート。image by:シカマアキ

2022年のテーマは清少納言の『枕草子』です。四季ごとに違う色で照らされ、秋バージョン「秋は夕暮れ」では、夕日が差し込み山の端に近くなったとき、寝床に帰ろうと飛ぶ烏たち、隊列を組んで飛ぶ雁などが光のアートで表現されています。

  • 自然体感展望台 六甲枝垂れ
  • 兵庫県神戸市灘区六甲山町五介山1877-9
  • 078-894-2281
  • 定休日:なし(2023年1月1日/3月2日・3日は臨時休業)
  • 10:00~21:00(最終受付20:30)
  • 公式ホームページ

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