日本の南西に浮かぶ多くの島々。そのいくつかの島に「空港」があり、飛行機の定期便が運航されています。そして南西諸島や奄美群島にある空港を結ぶ路線を、まるで飛び跳ねるかのようなフライト体験を「ホッピング」と呼びます。
もともと島民の生活に密着して緊急時などに必要性が高い路線であるとともに、観光需要もある便なのです。
離島のホッピングは以前、「羽田発着」「鹿児島発着」など発着空港と、立ち寄る空港や搭乗便などもあらかじめ決められた、日本航空(JAL)グループの旅行会社「ジャルパック」が販売するツアー商品でした。現在は旅行者自ら航空券やホテルなどを予約する方法に変更されました。
以前より旅行者の自由度が高まり、楽しめるようになった「離島ホッピング」は、JALの上級会員「JGC(JALグローバルクラブ)」を目指すために飛行機の搭乗回数を重ねる“修行”と呼ばれる行動をする人々にも人気があります。
そこで今回はJALで巡る離島ホッピングの魅力、搭乗する飛行機、立ち寄る空港の楽しみ方などをご紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
1泊2日で最大14フライト!気になる費用は…
まず、離島のホッピングとは、どういったものなのでしょうか。以前販売されていたツアー商品を例に紹介しましょう。
奄美群島などを巡るツアーの場合、「1泊2日8フライトツアー」「1泊2日12フライトツアー」「1泊2日14フライトツアー」「2泊3日10フライトツアー」などがありました。
例えば、最も短い「1泊2日8フライトツアー」は、ホッピング初心者向け。東京発の旅程が、以下の通り。
【1日目】
羽田→福岡→鹿児島→種子島または屋久島(種子島または屋久島泊)
【2日目】
種子島または屋久島→鹿児島→大阪伊丹→但馬→大阪伊丹→羽田
そして、最もハードな「1泊2日14フライトツアー」の場合。東京・大阪発での旅程は以下の通りでした。
【1日目】
羽田/大阪伊丹→福岡→那覇→北大東島→南大東島→那覇→久米島→那覇(那覇泊)
【2日目】
那覇→宮古島→那覇→沖永良部→徳之島→奄美→鹿児島→羽田/大阪伊丹
気になる旅費は当時、東京発着の場合で最も安くて7万円ちょっと。1泊2日でより多く飛ぼうとすると20万円ほどかかりました。現在は航空券・ホテルとも料金変動型のため常に最新の料金が表示されます。
現在は航空券とホテルを組み合わせて、旅程の途中で宿泊も可能に!
ひたすら飛行機に乗るのを繰り返す旅も楽しいものがあります。しかし、途中の空港でちょっと観光や滞在を楽しみたいと思っても、これまでのツアーでは旅程があらかじめ決められていたため、その自由度がありませんでした。
離島のホッピングは以前まで、日本航空(JAL)グループの旅行会社であるジャルパックが販売する鹿児島県の奄美群島を巡るツアー商品で、「跳び飛びの旅 小型プロペラ機でホッピング 2・3日間」として、Web限定で販売。沖縄県の南西諸島を巡る「沖縄美ら海ホッピング」もありました。こちらは2022年3月で販売終了。
現在、離島ホッピングを楽しむ方法は、自分が飛びたい搭乗分の航空券を買い、これに加えてジャルパックが販売するホテル・旅館を「JALイージーホテル」で購入します。
各島でゆっくりと滞在しながら離島を巡る旅であれば、旅程の中日で離島間のフライト予約ができる「JALダイナミックパッケージ」で、航空券とホテルを同時に購入ができます。(利用できるフライト数に上限があります)
より多く飛びたい人は前者がおすすめです。
大きく変わったのは、自ら旅程を作るため、途中の島で半日や1日、数日滞在することも可能になったこと。乗り継ぎ時間などに余裕ができれば、以前より体力的にラクになります。