日本人にとって非常に近く、そして似ているようで非なる国、その最たるは「中国」です。台湾や香港などともまったく違う、中国本土での旅ならではの体験の数々。
それは「カルチャーショック」どころではないかもしれません。中国本土に足を踏み入れた瞬間、いやその前に、中国行きの飛行機に乗る時から、文化の違いを実感させられます。
超大国である中国で体験する「トラブル」も、ほかの国・地域とはある意味で規格外です。日本であり得ないことが次々と起こるのが、中国本土の旅であり、醍醐味。
今回は中国渡航10回以上の筆者がこれまで現地で体験したトラブルを、いくつか紹介しましょう。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
地下鉄に乗るだけで保安検査! しかもホームにたどり着くまで1時間超
中国で地下鉄など鉄道に乗る際、飛行機に乗る前と同じような「保安検査」が存在します。乗客はX線に手荷物を通す、とはいえ、空港よりはチェックは緩め。ヒマな駅では検査員が寝ていたことも…。
西安の地下鉄で、桜まつりの帰りの駅は人が多すぎてまさに「カオス」でした。それでも検査機器は1個のみ。ほとんど順番を守らないので押し合いへし合いです。ホームへたどり着くまでなんと1時間以上かかりました。
客を乗せた「タクシー」がスピード超過でカラーコーンを踏み走る
広東省のとある都市でタクシーに乗った際のことです。運転手がまるで乗客がいないかのように時速100km超で飛ばして走り出しました。それだけでも十分に恐怖。
ふと前方を見ると、橋の途中に置いてあった工事用カラーコーンが倒れていて、当然よけて通過すると思いました。
しかし、タクシーの運転手は速度を緩めないどころか加速し、カラーコーンに踏みつぶして突破していきました。生きた心地がしないとはこのことだと思いました。
切符を購入済みなのに空港バスが突然消えた!?
深セン国際空港から香港国際空港まで直通バスがあります。これを利用して行こうと念のため前日に切符を買い、当日に乗り場へ行きました。
すると、バスがいくら経っても来ません。飛行機の時間もあるため、焦ってきました。
バス乗り場のスタッフに切符を見せると血相を変え、別のバスに案内されました。しかも運賃が違うため、差額をポンッと現金手渡し。
そのバスに乗ると途中の深セン港チェックポイントで降車するようにいわれ、そこで声をかけてきた中国人の言葉が怪しくひたすら無視していたら、実はその人がチェックポイントでの案内係のよう。どうにかコミュニケーションを取って、乗り継ぎのバスへ案内してもらいました。
なんとかギリギリで香港国際空港に到着。前日に切符を販売したバスが当日なぜなかったのかはいまだ謎です。